過去のドンドコ掲示板
2002年02月01日〜15日

S.S「理解不足」☆     あや太郎

 今を時めく文化人が、とある閑静な村を訪れた。それは「仲良し村」として全国に
知れ渡る平和で穏やかな善人ばかりが住むという山里だった。
「えぇ、本日は皆さんご存じ…今や理想郷とまで讃えられる〔仲良し村〕にやって参
りました。そんな和やかで優しさに満ちた村の暮らしがどうやって実現したのか、村
の役員の方々にお聞きして行きたいと思います。聞き手は気鋭の教育評論家としてお
馴染みの村田藪彦先生です。ではお話をどうぞ−−」
「教育問題を研究しております…村田です。今回は話題の仲良し村を訪れる事ができ
て嬉しく思っています。さて、先ずは村長さんにお伺いしたいのですが、本当にこの
村では喧嘩、口論、イジメ、差別が無いのでしょうか?」
「皆無と言って良いでしょうなぁ。なにせ皆お互い同士、ようっく理解しあうように
努力しておるもんで、凡そ喧嘩になる事はありません。ましてやイジメなんぞあり得
ませんな。なにせ常に相手の気持ちを理解しようとする心構えがあるもんで、ほっと
いても皆仲良くなってしまうんですわ。思いやり有ればこそですなぁ、カカカカ」
「素晴らしいお話です。でも何事においても例外はあります。本当に過去を振り返っ
て、モメ事のようなものは無かったんでしょうか、婦人会長さん?」
「そんな事があるはずは…。あ、そう言えば二十年ほど前に少し問題の起きた事があ
りました。いえ、喧嘩とか騒動とかいうほどの物ではないんですが、心配の種という
ような子がいましてねぇ…」
「ほぉ、それはどんなお話です?」
「一人、両親を亡くした少年がいたんです。そんな事情で中学時代から余所の仕事な
んかを手伝いながら生活してたんですが、やはり貧しさと淋しさからでしょうか、ど
ことなくカゲのある暗い子でして、皆で心配したもんです…ねぇ、村長さん?」
「そうだったねぇ。皆の世話になって肩身が狭い暮らしのせいか、どこかヒネくれて
いて、無理やり明るく振る舞っても、どこかわざとらしいんで、このままじゃ村の嫌
われ者になっちまうぞと皆で散々注意してやったんですが、いや、自分は暗くない…
楽しく暮らしてる…別に肩身が狭いとも思ってないし、遠慮もしていない…なんてヒ
ネくれた事を言う子でした」
「皆で心配して、いや、やっぱりヒネくれてる…それもこれも僻み根性のせいだ。早
く直したほうが良いって毎日のように優しく注意して上げました。なぁ、皆の衆?」
「そうだそうだ。間違いを改むるに憚る事なかれ…と折角助け船を出してやってるの
に、何を勘違いしたのか…俺は僻んでもヒネくれてもいない。どうしてそんなに俺を
イジメるんだと見当違いな事を言いだす始末でね」
「俺はこの村に居たいのに皆で追い出す気か?…なんてバチ当たりなこと言うもんだ
から、いや、皆お前に居て欲しいんだ。だけどそんなにイヤならしょうがない…と
言って、あの子が村を捨てるのを淋しく見送ったんですよ。飼い犬に手を噛まれると
はあの事ですわ。ほんと、あれだけ良くしたやったのに村人の気持ちを裏切るような
事して−−この仲良し村の恥だと皆で忘れるようにしてたんですわ。本当に情けない
話でしてな」
「それは…ひょっとすると村八分じゃないんですか?結局寄ってたかって邪魔者の少
年を追い出した事になりませんかね」
「何と恐ろしい…。村八分だなんて、ウチの村のモットーと正反対じゃがね。大体あ
んな性格の悪い人間、どうしようも無いですわ。ヒネくれてると言ってやってるのに
−−−いや、ヒネくれてない−−−と口答えするし、僻み根性だと教えてやっても、
いや、自分は僻んでないと言い張るし、素直に認めて素直に直して、素直に皆の言う
ことを聞く気がまるでない。挙げ句の果てに、出て行くなと行ったら出て行ってしま
うなんて、あんなタチの悪い子はちょっと見たことないねぇ。やはり親が居なくて貧
乏で他人の世話になってて、根性が歪んでしまったんだろうなぁって皆で結論出した
ような次第ですわ」
「もう一度お聞きしますが、皆さん本当にその少年の気持ちを理解しようとなさった
んですか?」
「もちろんじゃないですか!我々の村の伝統は、人の気持ちを察する事、理解する
事、そして優しく接して上げる事ですよ。明るく振る舞っていても心の中は暗いんだ
ろうなぁ、天真爛漫なフリしても気兼ねしてめんだろうなぁ、平気な顔を装っても実
は僻んで辛いんだろうなぁと早手回しに察してやるのがこの村の美徳なんですから、
もう我々は充分にあの子を理解してやり、思いやってやり、優しく扱ってやったんで
す。どこに我々の手落ちがあると言うんですか?」
「それでは…もしその子が本当に明るい子で、何にも僻んでなくて、まるっきりヒネ
くれてなかったとしたら、どうするんですか?」
「しかし、我々はヒネくれてると理解しましたよ」
「その理解が実は誤解だったとしたらドウするんです?」
「えっ、誤解?うーん、本当にそんな大変な誤解をしてしまったとしたら…」
「もしそうだったら…?」
「うーん…それはそれでしょうがないねぇ……ダハハハハ」
 村人たちはいかにも「仲良し村」の住人らしく呆気らかんと笑った。
「しょうがない…で済むんですか?その子は一生を棒に振るかもしれないんですよ」
「そんなこと言われてもなぁ。みな納得して現に村は仲良くやってんだからなぁ」
「視聴者の皆さん−−−お聞きの通りです。この村は、個人の小さな犠牲を何とも
思ってない残酷な村です。本当に理解する事より、自分らの都合の良いように理解し
て自己満足しているような欺瞞の塊の村です。よく、こんな無法地帯が仲良し村だな
んて名乗れたものだ。この恥知らずども!」
「待っとくれよ。それはあくまでも仮定の話だろうが。そんな事を言うが、あれが誤
解だったという証拠でもあるんですかい?」
「俺が村八分に遭った…村田だ!」
「あ、あの時の…!でも村田藪彦なんて名前じゃなかったはずだがなぁ?」
「村八分で〔村〕を追い出された事実を忘れないように、村田八分…ってペンネーム
にしたんだよ!」
「なーんだ、やっぱりそうか…。さっきから、どうもヒネくれて、暗くて、僻み根性
が吹き出してると思った。大体、研究家とか評論家というのはこういうタイプの人間
が多いね。ともあれアンタが村を出て行ったお蔭で、この村はモメ事のタネがなく
なって平和で助かってる。改めてお礼を言うよ−−有り難うさん!」
「こっちこそ、こんなロクでもない村を出ていって幸せになれましたよ。追い出して
くれて…有り難うよ〜だ!」
「…え〜、罵り合いが盛り上がって来たところですが、残念ながら時間が来ました。
結局、双方とも上手く行った訳でして、聞けば聞くほどこの村は日本一の「仲良し
村」だったようです。まぁ結果が良ければ良しとしようじゃありませんか。それでは
皆さん、また来週…」
                  (完)

2002年02月15日22時55分16秒投稿

S.S☆「ターザン」☆     あや太郎

 見せ物さがしの探検を続けていた一行はアフリカの密林奥地に、原始人のような出
で立ちで暮らす人間を発見した。
 どういう経緯なのかは分からないが、密林に育ったこの男はそれなりの知性を持ち
ながらも、その肉体は正に野生……強靱そのものであった。
 間もなく探検家たちは、ターザンが野生の人間らしく性的にも強靱無比である事に
気がついた。
「これはカネになる」
 そもそもが学問より商売に熱心な一団の事とて、早速ターザンを見せ物として都会
へ連れだすことにした。
 商売の対象は、有閑マダム……カネがあって男が居ないという女性たちの慰み物と
して無残にもターザンはコキ使われる事となった。
 しかし都会生活の物珍しさと、街の「密林」への好奇心で、ターザンは大いに張り
切り連日あの雄叫びで大枚の金を呼び寄せてくれた。
 それでも何年か経つと、さしもの絶倫男ターザンも疲れを見せはじめた。体力も消
耗すれば物珍しさも薄れる。ついにある日、ターザンは「不能状態」に陥ってしまった。
「さすがの野性味もこうなっちゃオシマイだね」
 見せ物商売の一行はあっさりとターザンを見限った。
 大都会で路頭に迷うターザンだったが、根強いファンの有閑マダムたちが気の毒に
思い、貨物船に乗せて遙かなる大陸へと返してやることになった。
 しかしアフリカのジャングルへ帰ってもターザンの「不能」は治らなかった。
 都会の「密林」に慣れきってしまった彼にはもう普通のジャングルの刺激では物足
りないのだった。
「あぁ、もう密林の王者には戻れない…」
 そう−−−ターザンはすでに〔役立ターザン〕だったのだった。
                  (完)

2002年02月14日21時51分41秒投稿

今日は、亀虫ぷっぷです。

2月10日 豊中市立伝統芸能館「ネタの虫干し Vol.5」

出し物

昼の部

●「鷺とり」       桂 紅雀
●「借金取り撃退法」   笑福亭 生喬
●「牛の丸薬」      桂 宗助
●「親子茶屋」      桂 小米

  中 入

●「高雄/九雀版」    桂 九雀
●「那須与一」      旭堂 南湖
●「持参金」       桂 米平
●「影清」        桂 雀松

夜の部

●「狸のさいころ」    笑福亭 たま
●「貧乏花見」      桂 雀喜
●「延陽伯」       桂 こごろう
●「東の旅・発端〜軽業」 桂 米左

  中 入

●「茗荷宿」       林家 花丸
●「さんま芝居」     桂 九雀
●「元祖・神だのみ」   桂 雀三郎
●「ふたなり」      桂 出丸

九雀さんの(有)落語工房が主催する会。
昨年1年間一回もやらんかった噺を掛けるというコンセプトが面白い。
この会場は初めてやったんですけど、ゆったり80席の綺麗なホールですな。
九雀さんはよぉここで会を開いたはります。
以前からいっぺん寄してもらわにゃならん思ぉてました。
けど岡町は結構遠い。
平日では時間的にとても間に合わん。
で、この機会に一日掛けて落語三昧してやろぉと考えた次第。
が、なんぼ好きなもんでもいっぺんに16本は流石にえらかった。
後先の事考えて行動すりゃええのに、ほんま無茶しますな。
大概会の帰りの道すがら噺の筋立てとか感想なんかを反すうするんですけど、この日
は帰り着くまで頭の中を演者さんと演目がただうろうろと徘徊するだけの状態。
快い痴呆状態とでも言いますかな。
これだけ堪能さしてもろぉて昼夜3000円は安い。
そらでは、ささっと感想を。

紅雀さんの「鷺とり」。
帯に挟んだ鷺が二重三重になる、腰の周りにスカート状になる工夫は面白いですな。
それ位数が揃わん事には推力が足りんという事でしょぉか。
鷺が窒息せんのかとか、そんな体勢で羽ばたけるのかとかは、ま、落語ですから…。
説明臭さも無くここは素直に笑えました。
今回は時間たっぷり、終いまできっちり。
御陽気な先頭バッターで開幕。

初見参の生喬さん、大柄で強面ですな。
喋る時に歪む口元が憎々し気でしかも巻舌になったりして。
見台叩く音も必要以上に強力。
後の宗助さんが
「どぉやら無事やったよぉで…。」
「借金取り撃退法」は「掛け取り」ですな。
演題を変えた処をみたら、なんか新しい趣向でもあるのか思うでしょ?
ところが中身は一緒でした。
なんでわざわざ…。

宗助さんは米朝師匠そのまんま。
従ってハズレは少ないし、それ故か、固定ファンも結構いたはりますな。
けど、もぉ少々独自の色が出て来てもええ頃やと思うんですけどね。
ひょっとして乗り移ってんのかいな?
平均点の「牛の丸薬」でした。

小米さんの「親子茶屋」。
狐釣りの場面、芸子の手拍子とか動作が硬いと言うのかギクシャクと言うのか。
下座のリズムとも合ぉてなかったよぉな。
それもあって座敷の空気自体に色気、華やかさが足りません。
ま、三代目の洗練された芸と比べたらどなたがやらはっても勝てませんわな。
枝雀流は別ですけどね。

「高雄/九雀版」は御存じ三代目の十八番「高雄」の九雀版。
そのままやがな。
今となっては分からん言葉・部分を削除。
筋立てをコンパクトにしてテンポ良く仕立て直してました。
ただ、落ちには苦労の後が見えましたな。
それはどんなんやったのかと言いますと…えー…どんなんやったかな?

色変わり、南湖さんの講談は「那須与一」。
お馴染みの有名な話ですな。
落語の「源平盛衰記」と内容は殆ど同じ。
元は講談から来た噺ですからな。
笑いが有るか無いかの違いです。
張り扇の音が小気味良かったんですけど、釈台が無いもんで見台で間に合わせ。
よぉ潰れんかったもんですな。
ほんま気の毒な今日の見台。

米平さんはちょっとダイエットしはったほうがよろしいな。
高座が気の毒です。
そんな見掛けとは裏腹に軽快な「持参金」でした。

雀松さんは大ネタ「影清」。
ほんまにこれで久し振りなの?っちゅう感じでした。
客席で涙ぐんだはる人もいたはったとか…情のぉて…いやいや感動しはったんでしょ
ぉな、おそらく。
けど、そこまでの出来や無いと思いましたけどね。
これでそんなんやったら米朝師匠のなんか聴いたら号泣せにゃなりませんで。
今回のは噺の力ですな。

「狸のさいころ」の冒頭、〈ちょぼ一〉の説明をせんまま
「お前かいな、昼間の狸は。」
と入ったたまさん。
すぐ後戻りして定石通りの前振りの後、再度
「お前かいな、昼間の狸は。」
前夜は九雀さん宅にお泊まりでネタ繰り出来んかったそぉです。
この会らしゅうてええけどね。
今日は使わん噺で見台もホッと一息。

雀喜さんの「貧乏花見」。
もぉひとつ乗り切れんかったしやや尻すぼみ気味。
上方のや無いイントネーションもちらっとあったりしてね。
今日はもぉひとつでしたな。
後に師匠が控えたはるのにね。

今伸び盛り、こごろうさんの「延陽伯」。
やっぱり久々の感は否めず、ちょこちょこ噛んだはりました。
この人の高座には独特の雰囲気がありますな。
飄々とした賑やかさとでも言いますかね。
のびのびした語り口も好感が持てます。
変にこじんまりまとまって欲しゅうない人ですな。

米左さんは初心に戻って「東の旅・発端〜軽業」。
「軽業」はともかく「発端」は久しいでしょぉ。
この会の出演者全員そぉや無いですか?
張り扇小拍子パタタパタタと調子良く手慣れたもんでした。
まぁ、このキャリアで手慣れて無かったらちょっと問題でしょぉけどね。
たまさんが使わん噺やったんで安心してた見台。
ここでこれだけ叩かれたか…。

初めて聴いた「茗荷宿」。
茗荷を食べると物忘れをするという言い伝えを当てにして、客から預かった大金をせ
しめよぉとする宿屋の夫婦。
まんまと成功し掛けた計略ですが、最後の最後にうっかり発した言葉で失敗してしま
います。
そして…。
ま、落ちは機会が有ったら聴いていただきましょ。
この噺、師匠の染丸さんが昔聴いた事がある程度やったそぉです。
花丸さんの語り口によぉ合ぉてると思いますな。
やっぱりこれは林家の噺というとこですか。

これも初もん、九雀さんの「さんま芝居」。
ある漁村に呼ばれた芝居の一座が雨の中を到着。
翌日初日の予定が村の事情で今日になります。
差し入れのさんまで仕事前の腹ごしらえ…が、付きもんの大根が無い。
この辺りではそんな食習慣が無いんですな。
網元に頼みますと村中の大根を全部集めて運んで来ます。
但し、煮物にして。
そぉこぉするうちに幕が開きますな。
「伽羅先代萩」。
鼠に化けていた仁木弾正が煙の中を花道スッポンから正体を現わす場面。
が、煙硝が雨で湿って着火しません。
若いもんが裏方の責任者に報告に行くと、ちょぉど遅蒔きの食事のためにさんまを焼
いてる最中です。
そこで切羽詰まって苦肉の策。
さんまの煙で間に合わせよぉと考えますな。
やがて舞台はおろか客席にまで濛々たる生臭い煙が立ちこめ、役者も客も芝居どころ
やなくなります。
客席からは野次怒号の嵐。
「こらぁ金返せ!この大根!」
そして…。
ま、落ちは何時か何処かの街角で聴いていただきましょ。
噺の前後左右隙無くきっちりとした段取り。
芝居とか小屋の説明も端的に、すんなり流れる軽快な語りは流石九雀さん。

数多有る「神だのみ」シリーズの輝かしき最初の一歩「元祖・神だのみ」。
雀さんは手慣れた調子、こちらも聴き慣れたネタと言う事で大過無くスラスラ。
んー、そこいらがちょっと物足りん。

「ふたなり」を最初に聴いたのがT乃G郎さんの無気味な落語でした。
その時の落ちが
「これ久四郎、お前の父親はふたなりか?」
「昼に食たなりでございます。」
米朝一門は
「これ久四郎、お前の父親は男子か女子か?」
「いえ、腕のええ猟師でございます。」
どっちの落ちも少々苦し気。
面白い噺なんで最後もすっきり落としたいもんですな。
それにしても無気味なT乃G郎さんに比べたらなんと爽やかな出丸さん。
まるで一服の清涼剤のよぉな…言う程大層なもんや無いや無いかぁちゅうてねぇ。

そんなこんなで滞り無く予定終了。
長々とごくろはんでした。
あぁ面白かった。
おいど痛かった。

寒波襲来にも拘らず会場内は暑いのなんの。
暖房は入れて無いという事でしたけど、演者さんは汗だく。
客はパンフレットでパタパタ。
空調も出来んし窓も無い。
小米さんが噺の途中で
「暑い事おませんか?咽乾いて声出んよぉになった。」
自らお茶貰いに楽屋へ。
それでホール入り口のドアを全開にしたんですけどね。
ロビーにも屋外の空気が入らんもんで大して効果は無かったよぉですな。
豊中市立伝統芸能館、これはちょっと考えにゃいかんよ。

2002年02月14日12時58分57秒投稿

みなさんこんにちは 横山ママプリンです

さて今朝(13日)6時台にありました〜
ソルトレイクのスピードスケート生中継を
見たんですが〜すごかったですねぇー
直後のインタビューが

超ハラハラものでレースより見ごたえが
あったよーな感じです
「銀」と「金」を間違えて一瞬の沈黙がなんとも
ムカついて切れるんちゃうかとの表情がドキドキものでした

そしてそのあと8時30分すぎからの
録画放送ではそのインタビューはカットのようで
穏便な別収録のインタビューが流れてました
さすが〜某放送協会

2002年02月13日10時39分44秒投稿

S.S☆「予知能力」☆     あや太郎

 私は病院のベッドの上で目覚めた。
 確か運転していた車が正面衝突を起こしたのだ。スローモーションのように車同士
がぶつかり、身体が宙に浮いた。あぁこれで一巻の終わりだなと思いながら意識を
失ったのだが、どうやらまだ死んではいないらしい。とは言え、これが一時的なもの
か、それとも本当に息を吹き返したのか、まだ余談を許さないが……。
「おっ、目を覚ました。聞こえますか?まばたきで答えて下さい。よし、大丈夫だ。
意識を取り戻したからには最大の危機はすぎさった。命は取り留めたと思ってもらっ
て結構です。ご安心ください」
 家族や知人が医師に礼を言っている。どうやら本当に助かったようだ。
「心配かけたね」と言いたい所だったが生憎酸素マスクが取り付けられていて喋れな
い。その他にも色んなチューブが鼻や喉に通っているらしく、到底会話は出来そうに
なかった。まぁあれだけの大事故に遭ったのだから、無理は無かろう。
「日にち薬ですからね。焦らずゆっくり療養して下さい」
 医者もそれを察したのか、優しい声でそう語りかけて部屋を出ていった。
 家族たちのホッとする声が聞こえた。気がつけば全身が痛い。それも仕方ない事だ
ろう。もう一眠りするか……そう思った途端、目の前に何か違う光景が見えた。見舞
いに来ている知人の一人が階段を転げ落ちる光景だ。それを見た直後、また目の前の
景色が元に戻った。短い夢でも見たような気分だった。
 間もなく家族を残し、知人たちは三々五々引き揚げて行った。全員が病室を出たす
ぐ後ドタドタという物音がして、廊下が騒がしくなった。
「転んだ……落ちた……大丈夫か!」
 そんな声が飛び交った。やり取りを聞いてみると、やはり知人のひとりが階段の所
で転んで捻挫をしたらしい。それは何とさっき夢に見た知人の転倒と同じだった。
 「病院で良かった」という失笑と共に、見舞客は引き揚げて行き、私もその場は大
した事がなくて良かったとだけ思いながら眠りについた。
 次の日もまたヘンな夢を見た。妻が財布を忘れたと騒いでいる夢だった。間もなく
看護に訪れた妻が案の定、財布を忘れた……帰りのバス代が……と騒ぎだした。
 意識が戻って間もなくの事でもあり、夢と現実がゴッチャになっているのかも知れ
ないなどと思いながら、私はまたその事もすぐに忘れてしまった。
 一週間ほどして、テレビを見られるようになると、更に不思議な体験が続いた。
 先ず、競馬の一二着の馬を夢見た。意識もハッキリして来たし、今度は間違いな
い。夢を見たあと、かなりの時間を置いて、競馬中継を見たのだから。
 スポーツ中継を見ながら居眠りした時も、結果が先に分かった。トーク・ショーを
見ていても、このあと喋る内容やギャグや結論まで前もって夢で予見できるように
なった。残念なのはまだ酸素マスクやチューブの加減で、それを話して伝えられない
事だ。今なら競馬の予想で大儲けできるかも知れないというのに……。
 そんなある日、うたた寝をしていて、また短い夢を見た。それは恐ろしい光景だっ
た。巨大地震に襲われた夢だったのだ。
 目が覚めた時は平凡に「あぁ、夢で良かった」と思った私だったが、次の瞬間、重
大な事に気がついた。そう……事故の後遺症か何だか知らないが、今の私には予知能
力が身に具わってしまったという事実だ。つまりああいう夢を見たという事は、それ
が間もなく実現するという事ではないか。
「確か、夢の中では……」
 病院が崩れ落ち、患者も医者たちも瓦礫の下敷きになり、その上爆発が起きて火の
手が上がり、何故か大挙詰めかけていた家族や知人たちも一人残らず、犠牲になって
しまっていた。
「どうしよう…!」
 しかし身体はもちろん、口すらも酸素マスクの下ではモゴモゴ動かすのが精一杯だ。
 そうこうする内、有ろう事か、家族に案内されて知人という知人、友人という友人
が次々部屋に入って来たではないか。
「イカン、こんな危険な時に……!」
 動かぬ口と身体の私に、妻は笑顔で話しかける。
「あなた……驚いたでしょ?皆さん、お祝いに来て下さったのよ。いえ、今まで黙っ
てたんだけど、あなたの身体が治るかどうか検査の結果を待っていたのよ。ひょっと
したら、もう寝たきりのままで、口も利けなくなる恐れがあったの。でも喜んで。神
経系統はちゃんと反応してるから、ゆっくりリハビリすれば、完全に元に戻るんで
すってよ!それが分かったんで皆さん、お祝いに駆けつけて下さったのよ。良かった
わねぇ、あなた。もうすぐ呼吸器も外せて喋れるようになるわ。本当に良かったわねぇ」
 和やかな笑い声と、例え様の無い恐怖が部屋一杯に溢れた。
                  (完)

2002年02月12日21時52分53秒投稿

 懺悔のコーナー・・・・・ヘーパイです。
 十一日の投稿の最後に書いた英文―May tha Force be with
 you―
言わずもがなかと思いますが、これはジェダイの騎士の挨拶です。
 ―フォースの共にあらんことを―です。
 これが転じて最近では―May tha god be(by) with yo
u―と、なり
さらに縮められ変化して―good by―なんて別れの挨拶に成ってますね。
 日本人も気楽に使います“グッバイ!”なんてね。
 間違いがありました。ForceはForceにして、Foceにあらず、です。
 学力の乏しい者は辞書にたよるがヨロシ!

2002年02月12日13時54分52秒投稿

S.S☆「弱者の一撃」☆     あや太郎

 連続射殺事件が起きた。被害者はすべて暴力団員や悪徳ブローカー、金融業者で、
恨みの線を辿ればキリがないほどの札付きばかりだった。
「まぁ、いつ殺されても不思議は無い連中だが、気になるのは殺しの手口だな」
「ぜんぶ同じピストルが使われているようですね。つまり同一の殺し屋の可能性が高
いという訳です」
「しかも、すべての現場に残ってた車輪の跡…。これがどうも珍しいタイプなんだ」
「最初は自転車か小型バイクかと思われたんですが、二本並んでるんですよね、轍が」
二人がかりにしてはピッタリ揃いすぎてるし、四輪車にしては幅が狭すぎる。こりゃ
ひょっとしたら……」
 刑事たちはこの近辺に済む一人の老人を訪ねた。弱々しく痩せこけた老人はヘル
パーに車椅子を押して貰いながら、刑事たちの前に現れた。
「もう腕の力が弱って自分で車椅子も動かせんのですわ。年は取りたくないもん
じゃ、ナハハ」
「しかしご老人−−−外出される時は電動式の車椅子で、単独行動もできるそうじゃ
ありませんか。その外出用の車椅子をちょっと見せて頂けませんか?」
「いや、今あいにくと修理に出しておりましてな。遠くの工場なんで仲々手元に戻っ
て来ないんですわ、ナハハハ」
「では代わりにカタログを確認して貰いましょうか。この機種ですね?そうなると、
ピッタリ車輪の間隔が合うんですよ−−−殺人現場に残っていた跡とね」
「殺人?近頃この近辺で起こってるヤツですな。物騒な事をおっしゃる。何でこんな
年寄りがヤクザ相手にそんな大それた事が出来ましょう」
「年寄りだって身体が弱ってたって、ピストルを使えば人ひとり殺すには十分ですがね?」
「ピストル?こりゃいよいよ物騒な話じゃ。まぁ確かに昔、警官をやってた時に使っ
た経験はありますが、もうこんなに弱った腕力じゃ狙いを付けられませんわ」
「正義感の強い警官だったとお聞きしております。我々の尊敬すべき大先輩だとね」
「いやいや、何の役にも立ちませなんだ。小者や軽犯罪を取り締まるのがやっとでな」
「法で裁けない悪に業を煮やし、それで退官されたとも聞きました」
「若気の至りですわい。若い頃でも何もできんかったのに、年を取り、身体の弱った
今、何ができると言うんです。車椅子に乗ってノコノコとヤクザどもの所に行くなん
て物騒な事は御免だし、ピストルを持っていったところで、狙いを付ける事すら出来
ないんだから…」
「狙いを付けなくても−−−至近距離からなら的は外れないでしょう?」
「そりゃどういう意味だね?」
「車椅子の人間なら悪党だって不用心になるって事ですよ。いつの間にか近づいて、
すぐそばからズドンとやれば避けるのは難しい」
「ふむ、なかなか面白い発想じゃが、しかしワシはピストルなんか持ってないです
ぞ。家宅捜索でも何でもすれば宜しい」
「その点は、警察に詳しいあなたですから、抜かりなく処分されたでしょう。車椅子
のほうだって、実はもうスクラップにして証拠が残らないようにしてるんじゃないん
ですか?」
「むふふふ。もしそうだとしたら、どうやって捜査を続ける気ですかな?」
「あとはアナタの供述しかありません。あなたの良心に期待するのみです」
「ふむ。しかしもし私が犯人だとしても簡単には明かせる話ではないですなぁ」
 老人は遠くを見るような目で暫く黙り込んだあと、またおもむろに話しはじめた。
「ところで……何故わたしが怪しいと睨んだのですかな?いくら元警官だったと言っ
ても、今はヨボヨボの年寄りじゃ。よりによって、こんな人間が何故、悪党退治の殺
し屋だなどと思い立ったのかな?」
「一つ、ヒントを見つけたんですよ。ちょうど五年前、あなたのこの家に強盗が入り
ましたね。その時あなたは車椅子生活の身でありながら、その強盗を撃退した。それ
を調書で発見したんですよ」
「あの時ですか……。もう身体もままならなくなって、独り暮らしのワシは万が一に
備えて護身銃を用意しておった。そんなある夜、窓をこじ開けて強盗が進入して来
た。弱った年寄りと油断した強盗が無防備に近づいてきた時、わしはとっさに銃を
撃ったんじゃ。腕を撃ち抜かれた強盗は驚いて逃げだしおった。その時じゃよ……わ
しが自分に残された可能性に目覚めたのは」
「可能性とは?」
「身体の動かん様子に油断した人間とは五分に戦えるという可能性じゃよ。それ以来
わしは、スラム街を徘徊し、迂闊に襲ってくる追い剥ぎやゴロつきどもと何度か撃ち
合っては追い払った。そしてわしは徐々に自信を深めて行ったのじゃ」
「そんな小競り合いがあった事も調書に記録されてましたよ。やはりアナタだったん
ですね?」
「そうじゃ。そして、そんな境地に至った人間が……仮にそんな酔狂な人間が居たと
したら……老い先短い身のことだ、いっそ法で裁けぬ悪党どもを退治しようと思い
立ったとしても、さほど不思議ではないと思わないかね?」
「いや、そこまでで結構です。あなたはその不自由な身体で世間の悪を退治するた
め、命懸けの行動に出てくださったんです。今更、証拠も無いし、何よりあなたが倒
したのは札付きばかり。もう高齢で病弱なあなたに罰を課しても仕方ありません。こ
の上はどうぞ静かに余生を送って下さい。それではこれからもご無事で…」
 刑事たちは先輩に畏敬の念を払いつつ、立ち去った。あとはもう、老人ひとりが問
わず語りに人生を振り返るばかりであった。
「我ながら無謀な事を始めたもんだ。この年で、この身体でこんな無茶を事をしでか
すだなんて…。しかし、もうヤメられんかも知れんなぁ。なにせ世の中には悪事と悪
人の種が尽きそうにない。多くの人がそれに苦しんでいる。それが退治される日を待
ち望んでる。それを期待されているとしたら、もう後には退けんじゃないか」
 冷たい水で喉を湿しながら、老人の眼がもう一度キラリと光った。
「そして何より……あの快感が忘れられん。…身体の不自由な者が屈強の悪党どもを
鮮やかに撃ち倒す時のあの快感!あぁ、もうヤメられんのぉ……」
                  (完)

2002年02月11日21時21分19秒投稿

My dear 龍サマ御機嫌よう わがままのりこです

あああ…久し振りの気持ちよさ…やっと浮上いたしました。
ぷは〜してからまた潜りんなのですが
今日は龍サマに嬉しいお知らせがあります。

私やっとHPを作ることができました〜!
いえ、できてはいいひんけど見る事ができるようになりました。
いえいえ、見るだけじゃなくてかいてももらえます(下ではない!)

ま、細かい事にはこだわらず来てね〜〜〜ん
http://www.kyoto.zaq.ne.jp/norinyan/
まだまだ半分もできてへんけどええねん。
はよ完成して欲しいんやったらはよデジカメこうて〜!

こんなとこで今日はお知らせでした。

2002年02月11日19時47分42秒投稿

皆様今日はOTCは薬屋です

しかし、「競技によってメダルの価値が違うわな・・・」
てなことをよく言いますが、ほんまやね。

確かにスノボーなんかの選手が、出国前に「楽しんできます!」てな事を言うと
「ほんまに楽しんでくるんやろ!」てな事を言いたくなったりして
ジャンプとかスピード競技のやうな悲壮感は感じ無いのである。

そのジャンプとかスピード競技の選手も概ね、「楽しんで来ます派」で
確かにコマーシャルなんかでもやっております。
「選手の皆さん楽しんできてください」。とか「個人のために頑張ってください。」
は、その通りであるが 、あまりワンパターンだと飽きるぞ!

選手も国家のために死力を尽くして戦います!
くらいな芸風があっても面白いぞ。

顔面を怪我しながら頑張ったスノボーの選手。
出発前にそれっぽい決意表明をしていたら、あの怪我で
帰国後の扱いは違ったやろしな〜
惜しい!

(けど、出発前に、彼女がどのやうな、コメントをしたのかは知りません・・・)

2002年02月11日18時09分14秒投稿

 一月末に映画“WASABI”の鑑賞券が手元に回って来た。けど利用出
来る劇場は限られてて、梅田の三番街シネマか、難波南街シネマ。他は京都
の劇場で、当地神戸では使えない。
「わざわざ電車賃を使ってまで観る映画でもあるまい」と思う。
 ところが“WASABI”の初日が二月二日、旭屋書店でのイベントと合
致する。さらに当日二月二日土曜日は、会社が休みで朝からヒマ。
「どうしようかな〜、梅田へ行こうかっな〜」ウジウジゴロゴロ、ゴーロゴ
ロウジウジの内に夕方がやって来て難波にも間に合わん時間となる。
「仕方がないなぁのび太君」なんて言いながら二月二日は暮れ行く。

 さて“WASABI”の鑑賞券はどないなったかと云うと、結局勿体無い
オバケが出て来て、二月九日の土曜日に三番街シネマへ行って観てしもた。
 何をやっている事やら、愚かなりし我が心。 

 言うまでも無く“WASABI”はつまらない映画です。でもこれを観る
と“エピソードII”の二分間の予告編を観る事が出来る。なにやらオットコ
前に成長したアナキン・スカイウォーカーが「オビ・ワンが邪魔をするなん
て・・」と怒りに燃えながらスピーダーバイクを走らせるシーンがある。
 振り返ってみれば1978年の“エピソードIV”公開当初からルーカス卿
はこんなプロットを披露しておった。
「かつて師弟であったオビ・ワンとベーダーは、のっぴきならん事情から剣
を交える事となる。結果ベーダーは火山の火口に突き落とされ、一命は取り
止めたものの以後、鉄の肺とヘルメットを装着せねば生きて行けない身体と
なる。」予告編のアナキンの独白はこれの兆しか。
 ここでイギリスの『アーサー王伝説』へと心は馳せる。宝剣エクスカリバ
ーを得てブリトン王となったアーサー。彼は、愛する妃グィネビアを信頼の
置ける甥のモドレッドに委ねローマ遠征に発つ。ところがモドレッドが反
逆、妃と王位をも奪われてしまう。怒りに燃えたアーサーはモドレッドと激
突、自らも深手を負い不思議な島アバロンへ去る。
もとよりオビ・ワンは悪人ではないので細部の事情は変わるがアナキン、
アミダラ、オビ・ワンとキャラクターを置き換えやすい構図が見える。
 登場するジェダイ評議会の12人の騎士も、円卓の騎士を思わせる。
 だが、それは甘い。ジェダイ評議会の12人の騎士の存在は、むしろ中国
四大奇書の一つ『封神演義』に著される、十二仙に近いと思われる。
 ルーカス卿は先の“エピソードI”撮影の際にこうのたもうておった。
「私はエピソードIの脚本執筆にあたり、世界中の神話伝説を参考にした」
 おそらく十二仙とジェダイ評議会の関係も的外れでは無いと思う。
 さらに確証もある。ジェダイ評議会の12人の中に脳を二つ持った、とて
も頭の良い騎士と云うのがいてます。名をキ・アディ・ムンディ(Ki・
adi・mundi) 。とても知恵があって、名をムンディ。彼は日本でも
馴染みの深い文殊さんでは無いですか。
『封神演義』では十二仙の中の文殊天尊として活躍します。
 この仙人は後に仙界から西方に移り仏界で釈尊に力を貸しますと云う、
誠にありがたいお話しになります。何が言いたいのかよく分からないが、とに
かく期待に震えるこの胸のときめきは抑え難いものがある。
“スター・ウォーズエピソードIIクローンの攻撃”7月13日全国堂々ロー
ドショー。公開迫る、乞う御期待!感動の嵐が吹き荒れる・・かも。
        ―May tha foce be with you―

【ヘーパイ】

2002年02月11日12時23分34秒投稿

S.S☆「盛り付け」☆     あや太郎

 国民的な人気シェフがいた。テレビの料理番組はもろちん、文化人として各マスコ
ミからも引っ張りだこで、ついにはスポンサーが付き、国内最大級の料理専門学校の
経営まで任されようとしていた。その矢先、タチの悪い料理雑誌の記者に過去の過ち
を嗅ぎつけられた。それは若き日、料理研修のためヨーロッパ留学をした時に、当時
の彼女から貯金を巻き上げたという秘話だった。
「あれは……彼女の善意から出たもので、帰国した時には結婚するつもりだったん
だ。ただ、留学中に不幸にも彼女が病死してしまい、結婚は実現出来なかっただけの話だ」
「そうかなぁ?あんたは彼女がいくら手紙を出しても返事を出さなかった。思い余っ
た彼女が修行先のフランスまで追いかけて行くと、三つ星レストランのオーナーの娘
と結婚する事になったと言って追い返した。彼女は失意で病に倒れ、向こうで急死し
た。もちろん借金もそのままだし、彼女の両親も事情を知らない。全く死人に口無し
とは良く言ったもんさ」
「いや、それは……若い頃には色々あるじゃないか。気が変わって他の女性と結婚す
るとしても責められないだろう。それに彼女の両親とは面識が無かったんで、報告し
なかっただけだし、お金だって後日こっそりと返してるし……」
「ウソの多い人だなぁ。一つウソをつくと次々に吐きつづけるってヤツだ」
「な、なにがウソだと言うんだ?」
「先ず三つ星レストランのオーナーには娘は居なかった。つまりアンタはウソをつい
て彼女を追い返した訳だ。それから彼女の両親とは面識があったはずだ。その両親に
確かめたんだよ。何度も連絡を取ろうとしたってね。そして借金は返していない。こ
れも調べは付いてるんだぜ」
「むむむ……。いや、それは聞き違いだろう。もっと良く調べれば真実は明らかにな
るはずだよ、ナハハハハ。まぁ、そんな事より今日は折角キミの好物を作って待って
たんだ。さぁ、子牛のソテーを召し上がれ」
「ふむ……相変わらず料理の腕は天下一品だな。しかしいくら旨くたって、条件は変
わらないぜ。過去の一件を伏せておいて欲しければ、俺に経営権の半分を渡して貰お
う。副理事長としてな、ヘヘヘヘヘ」
 旨そうにシェフの手料理を食べていた記者が突然テーブルに突っ伏した。そして間
もなく呼吸が止まり二度と動かなくなった。無論シェフの盛った毒によるものだった。
「迂闊な奴だ。よく調べたつもりでも、フランスで彼女に毒を盛った事までは気づか
なかったようだな」
 数日後、記者の死体が山中から発見され、日頃から付き合いのあった有名シェフと
近辺にあった別荘が先ず疑われた。しかし毒物はすでに体内で分解され検出されず、
犯人と手口の特定は行き詰まっていた。
 そんな世間の注視のなか、今日もシェフの出演する料理番組が放送された。
「本日はシェフの十八番・子牛のソテーを作っていただきます。限られた生放送の時
間内に作り上げるという文字通りの真剣勝負ですが、我らのシェフなら必ずや完成さ
せて暮れることでしょう。それではどうぞ!」
「先ずは厳選された子牛の肉に下ごしらえをしまして……」
 説明する間もあらばこそ、シェフの手が目にも止まらぬ早業で材料を捌き、刻み、
味を付け、火を通してゆく」
「さぁ、残り時間一分です。果して間に合いますかどうか…?」
「大丈夫、あとは盛りつけだけです。肉を野菜の上に盛りつける時、ここが大切で
す。フライパンのソースに薬味を入れます。えーっと、薬味はどこだ?…おかしい
な。ここにあ
った筈なのに。おーい、誰か スパイスを知らないか?…もう時間が無いって言うのに
……おっ、あったあった。やれやれ滑り込みセーフだ…。さぁ、いよいよ仕上げで
す。ご覧下さい……ミディアムに焼き上げた肉の上に、特製ソースと…青酸ソーダを
ひと掛け……」
 貴重な供述は見事、放送時間ギリギリに納まった。
                  (完)

2002年02月10日21時46分54秒投稿

S.S☆「一部の者」☆     あや太郎

「度重なる不祥事で国民の信頼が揺らいでいる我が警察当局ですが、不届き者はもち
ろん一部の人間に過ぎません。それ以外の者は誠心誠意、社会のために働いておりま
すので、どうかそれだけはご了解ください……」
−−−−−−−
「またまた不祥事を引き起こした事は実に断腸の思いですが、すべての警官が白い眼
で見られるのは遺憾の至りでして、どうぞ精勤に励む警官たちには以前同様のご信頼
をいただきたいと念じます……」
−−−−−−−
「再三再四の不祥事続きで国民の皆さんが、いよいよ警察への信頼を失おうとしてい
る気持ちも分からぬではありませんが、まだ不祥事に関係した者はようやく警察官の
半分に達した所ですので、せめてこれまでの半分ぐらいの信頼はお寄せ下さるようお
願い致します……」
−−−−−−−
「ついに警察関係者の不祥事は日常的なものとなり、もはや国民の皆様も少々の事で
は驚かなくなられたとお察しします。しかし法治国家である限り、警察機構は必要不
可欠なものでありまして、決して全面的な不信感を持たれませんよう伏してお願い致
します。まだ逮捕者は警察官の八割だけでして、残りは真面目に勤務する者たちで
す。決してすべてが悪徳警官ではありません。一部には良い警官も居るのです。そん
な残り少ない真の警察官にご声援を!」
−−−−−−−
「皆さん、ご安心ください。ついに善良な警官を守る法案が国会を通過いたしまし
た。善良警官保護法です。これで我が国の警察機構は守られました。そして国家と社
会の治安も必ずや保たれる事でしょう。国民の皆さん−−−こぞって我々警察官を擁
護して下さい。さもないと我々は絶滅してしまいます……」
 そして警官は……居なくなった。
                  (完)

2002年02月09日22時17分59秒投稿

S.S☆「国民総スター」☆     あや太郎

「僕も私もスターに成りたい!」
 世は総芸能人時代……我が国も芸能界かぶれの国民が巷に満ち溢れ、さりとて全員
がデビューできる訳もなく、世間全体が悶々とする日々が続いていた。
「総理……暗い顔をなさってますが、何かご心配事でも?」
「ふむ。キミも世間を見渡してみたまえ。長年来の不景気風がようやく止んだという
のに国民は何やら浮かぬ顔をして、世の中全体に活気がない。それでなくても少子化
や環境ホルモンによる生殖能力の低下が取り沙汰され、活気がないのに、これでは遠
からずまた不景気が舞い戻って、我が国はいよいよ停滞ムード一色に陥ってしまうぞ」
「おっしゃる通りですねぇ。万事が頭打ち気分で、何をやっても盛り上がらない世相
になってしまいました」
「ニュースを見ていても、何やら精気の無い人間が町なかや路上に溢れているよう
だ。…若者たちはボンヤリと座り込み、中年サラリーマンは酔っぱらって座り込み、
ホームレスは寝ぐら代わりに座り込む。道の真ん中は欲求不満を晴らそうと世間話す
るオバちゃん連中が立ちっぱなしで、車もロクに通れない有り様だ」
「いや、実際に交通事情も悪くなって経済活動も滞りがちのよですよ」
「何とか国民に精気を取り戻させる方法は無いものかねぇ、キミィ?」
「さて、妙案と言われましてもねえ……。そうだ……今の国民が関心を示す唯一の分
野…芸能界の話題を提供するというのはどうでしょうか?」
「何かメデタイ話でも仕立て上げるのかね?それともスキャンダルをでっち上げるか
?」「いや、そんな一部の人間の話題だけでは引きつけられません。今や国民総ス
ター願望の時代なんですよ、総理。ですから、そんな人心をくすぐるような企画を建
てては如何でしょうか?」
「人心をくすぐるというと……新しいスターを作り上げるとかかね?」
「いえ、やはり一部の人間をスターにするぐらいでは皆満足しません。そこで思い
切って国民すべてをスターにするんですよ」
「おいおい、そんなにたくさんスターが出来るのかね?」
「厳密に言いますと〔スターになるチャンス〕を与えるんです。早速、優秀な官僚に
試案を出させましょう……」
 間もなく国民の意識調査が始まり、綿密な予算と時間の試算が成された。
「総理、出来上がりました。意識調査の結果、たとえ一時的でも良いから国民的ス
ターに成りたいと願っている国民はざっと四人に一人という結果が出ました」
「ふむ。人口にして三千万強か。そして国営放送の電波に換算すると彼らに与えられ
たチャンスはどれぐらいになるかね?」
「ハイ。衛星放送一局をスター志願者の宣伝放送に使用した場合、二十四時間態勢
で、希望者一人あたり、六十年に一分間という時間が割り当てられます」
「ふむふむ。まぁイイ年して芸能界デビューしたいという国民は少ないから、大体二
十歳前後をメドにして優先的に売り出すとすれば、ほぼ希望者の全員に宣伝タイムが
行き渡るな」
「そのとおりです。年間あたり約五十万人が各自一分間ずつ全国放送を通じで自分自
身を売り込むビデオやメッセージを流せる訳ですから、政府としても国民の欲求を満
たす責任は果たした事になると思います」
「ただ、これは責任だけの問題じゃない。何か実質的に国民の願望を見たし、欲求不
満を晴らし、国家を活性化しなければならんのだからな。単に形ばかりの顔見世では
逆に不満は募るばかりだよ、キミ」
「心得ております。スター志願者の宣伝番組を流しながら同時に二十四時間態勢で電
話やパソコンによる人気投票を実施します。そして毎日一人、最高得票を得た者には
新たに五分間のプロモーション・ビデオを作らせ、民放を含めた各局で一日一回放送
させます。そして月に一度のグランド・チャンピオン大会、年に一度の年間チャンピ
オン大会を開き、上位入賞者は、更に大きなイベントやドラマに出演してもらう!」
「なるほど、それなら大いに励みになる。そして国民の憂さも晴れて社会全体が活気
づくこと請け合いだ。いやぁ、これは実に妙案だよ、キミ」
「しかも、もっと良い事には、これからのスターはほとんどすべて政府公認という事
になります。なにせ政府主催のオーディションで合格した者ばかりがスターになって
行く訳ですから……」
「すると、いよいよ我々の仕事がやりやすくなるなぁ。人口を増やすも減らすも……
税金を上げるも下げるも思いのままだ……」
 考えれば、政治の主役や国家のご主人様に祭り上げられるのも、スターに祭り上げ
られるのも大差はないようであった。
                  (完)

2002年02月08日21時44分37秒投稿

S.S☆「富士のお山」☆     あや太郎

 富士山の麓にまた一つ、新興宗教の本部が設立された。
「いやぁ、ご苦労さま。おぉ、富士のお山がくっきり見えて良い眺めである。さぁ、
みんな……修行に励もうではないか」
 建物を引き渡す建設業者に挨拶すると、近頃売り出しの教祖様とその信者たちは恭
しく道場の中に入っていった。
「それにしても、何で宗教関係の本部は富士の麓に多いんですかねぇ?」
 本社から来た業者が地元の関係者に訊いた。
「そりゃあ、富士は霊山ですからなぁ。あの富士山の神々しい姿が良いんでしょ
う……というのは表向きでね。実は土地が安いから得なんでしょう」
「なるほど。それに今おっしゃった富士山のイメージも役立ってるんでしょうね。
神々しい眺めで新規の信者を騙すとか…?」
「シーッ!聞こえますよ。大事なお得意なんだから、私たちゃ建物を建てるだけです
よ。出来るだけ豪勢に手の込んだ出来ばえの建物をね」
 その後も、新しい教団の新しい道場がつぎつぎと増えてゆく。
 そして富士の威厳に魅入られた信者もつぎつぎ増えて行った。
 当然、お布施や寄附金や研修費も増える一方だ。そんなある日ついにそれが起きた。
−−−ドカーン……!
 何の予兆もなく噴火した富士のお山からは巨大な火山弾やら真っ赤な溶岩流が吹き
出し麓に立ち並ぶ各宗教施設めがけ降り注いだ。
「ひとの威光を借用しよって!」……そう言わんばかりにお山は激しく噴火した。
 逃げだす信者を避けるように、火山弾は教団幹部だけに命中し、ことごとく葬り
去った。中には古くからある寺や施設も含まれていたが、もはや文句を言う関係者は
いなかった。「我々が……奇跡を否定しなかった罪だ」
 そう……奇跡で病気や不幸や貧乏が改善するなどという宣伝文句を否定できなかっ
た既成宗教が悪徳新興宗教を台頭させ、蔓延させたのだ。
 霊峰富士は新しい道場も歴史ある総本山も、漏れなく平等に焼き払って行った……。
                  (完)

2002年02月07日21時31分54秒投稿

替え歌綴り………あや太郎

さだまさし(グレープ)特集です‐‐‐

先ずは「精霊流し」の節で…
♪去年の あなたの 脅かしが
  テープレコーダーから 流れてきても、
 仲間は 聞こえぬ フリをして、
  真紀子 大臣、切りました。
♪総理を愛した 国民も、
あのあと 支持率 焦り色。
わずかのあいだに 落ちてきて、
淋しそうです。
♪役所と 足並み お揃いで、
外交 権力 独り占め。
 抵抗 勢力が 見えますか?
  総理の椅子から〜〜。
#約束どおりに〜〜官僚の嫌いな〜〜
  涙の 真紀子を 辞めさせて、
 あとは おいらの 背中押せば〜〜
  外務大臣〜〜。
♪人ごみの中を 縫うように、
無口な 宗男が 走り抜けます。
そろそろ 利権の 取り合いが〜〜、
  始まるのです〜〜。

続いては「無縁坂」で‐‐‐
♪やりにくい事、言いにくい事、
  ぼくの名を出して〜〜、
 適当に 処理しなさい、
  ぼくは 知らぬ存ぜぬ。
♪太いパイプ〜〜、切れない絆〜、
  差し入れ弁当で 築いた〜〜。
 ぼくたちの 仲良さに、
  誰も 溜息をついた。
#電話したとか、しないとか、
  世間の人は 気にしてるけど、
 そういう事って、どうでも良いと、
  あんたら見てて、よく分かる。
♪持ちつ持たれつ、ムネオ坂〜〜、
  噛み殺す 笑い〜〜。
 外務省と ツ〜ルむ 彼の人生。
(refrain)
#忍ぶ 忍ばす、無念坂〜〜、
  噛み締める真紀子〜〜、
 比ぶれば、押せ押せの、パパの人生。
 
オマケは「秋桜(コスモス)」の出だしで‐‐‐
 ♪飽きもせず、国会は、「もすもす…」の
   電話やら圧力で 揺れている。
  この頃 急に 落ちてきた〜〜、
   小泉人気〜〜怪しぃ〜〜…

(代理UP:穴子  ポマード派が巻き返すのか?)

2002年02月05日21時59分57秒投稿

一緒に住んでる “ハリーポッター” が学校から帰ってくるなり
家の中を見渡して 「今日は旭屋行ったん?」 と聞くんですわ。
いつもは、「気に入らんかったら出て行き!!」 とツノやキバを
むき出しにしているのにホンマ自分でもわかりやすい人だと思う。

さすがに難波までは、よう行かんかったけど穴子さんのレポートを
見て 「すみません、kioskは、どうやらトルコ語のようで・・・、」 と
エエ加減なことを言ったことを詫びに行っても良かったかなとも思う。
でもそんなことをしたら ストーカー扱いだから “これでいいのだ”

それにしても私は、人の影響を受けやすい人で サボっていた
テレビ体操も3ヶ月ぶりに復活。それにしても冬の6時はまだ暗い。
宍粟郡や信楽なんかは、寒いんだろうなと鳥肌が立つ。
網走や原生花園(こんな字だっけ?)の春は待ちどうしいだろうな。

今日はこのくらいにしといたろ・・・、まるびーでした。

2002年02月05日00時30分04秒投稿

作文『本日オープン…上岡スポーツジム』    作・市川あや太郎

 ♪チャーンチャ、チャーンチャ、チャンチャチャチャン・・・
「♪馬場に 猪木に 鶴田に、ブラッシ〜〜・・・みんな死んだ〜〜♪
…わたしが…ジムのオーナー・上岡です!」
「いつもの客です。…それより猪木はまだ生きてますがな」
「そうかえ?でも、実質的には死んだようなもんでしょ。戸籍上、生物学上、死んで
ないというだけでは、生きてる内に入らん。ヤツの政治家生命は都知事選不出馬で死
んだ!…上岡龍太郎に清き一票を!!!」
「リキが入ってますなぁ、リキが。参議院を目指すんやろか?」
「そんなセコイ議席、目指しません。僕が『立つ』としたら、『総理公選制』になっ
た時ですな。国民投票で、立候補者全員が同じ条件で闘えるのなら立ちましょう!そ
してなりふり構わず話題を作り、売名行為をし、全力を尽くして対立候補の足を引っ
張り、一大泥仕合へと誘い込む!」
「上岡さんとは思えん激しさやねぇ。そして最後の決め技は…?」
「世間の意表を突き、電光石火の早業で・・・立候補を取り下げる!ライバル候補か
ら、なんぼぐらい貰えるやろ」
「猪木とおんなじやないかい!そない金が要るんかいな」
「今回、いろいろ商売やって物入りでなぁ。そろそろ穴埋めせんと…」
「また侘しい事を…。そんな人が開いたスポーツジムともなると・・・どうせセコー
イ設備なんでしょうな」
「失敬な。まだまだ余力は有りますよ。見てちょうだい…この豪壮な施設を」
「なるほど。豪壮な・・・間口2間半の建物…。どこが施設やねん。駄菓子屋の規模
やがな」
「キミキミ、外見だけで判断しちゃあアカンがな。間口は確かに狭いけど、中は甲子
園球場・三つ分の広さですよ」
「甲子園!どないしたら甲子園が入るねん?」
「建て方に工夫が有る」
「ハハーン、奥行きがアホ程あって、全部足すと甲子園三つ分かな」
「いや、奥行きは五間半ほどですがね」
「ほな、どないしたって入れへんやないの?」
「せやから、タテ方に工夫したと言うてるがな。タテに甲子園三つ分」
「タテにしたって入らへん!」
「更に折りたたんで…」
「聞いただけ無駄やった」
「答えただけ損した」
「もうエエっちゅうのに…」
「何よりの自慢は・・・二十五メートルの温水プールやね」
「五間半に二十五メートルを、どうやって入れるの?曲がりくねったプール?」
「そんな泳ぎにくいプール、作りません。真〜〜っ直ぐ…タテに二十五メートル」
「いっそ潔いな。せやけどタテ掘りのプールやなんて、まるで井戸みたい」
「ご名答!昔使われてた古井戸を利用しました。我ながら天才的な閃き」
「そない大袈裟な。しかし古井戸ならゴミも溜まってたやろし、掃除してプールに改
装すんのにも手間がかかったでしょ?」
「いや、全然。最近まで良う使うてた井戸やからゴミも溜まってないやろと、世間を
信じることにしました」
「都合のエエとこは信じんやから…。それにしても珍しい井戸でんなぁ。最近まで良
う使われてたやなんて」
「うん、よう使われてらしいよ・・・身投げに」
「何か有るとは思てたが…。しかしそんな水谷ミミぐらいゲンの悪い、緯度の深い井
戸、泳いだり潜ったりする人おりまっか?」
「すうあんこは底まで潜りますよ。こないだも二三本、骨くわえて上がってきた」
「あの人は食べられる物しか拾うて来えへんの」
「拾いモンと貰いモンで生計を立ててる子やからねぇ。…どうです、あんたもいっぺ
ん潜ってみたら?」
「気色悪いなぁ。それに温水の割りには水が冷たいでっせ」
「大丈夫、大丈夫。底まで潜ってみなはれ」
「底のほうはヌクイんでっか?」
「いや、あんたが底まで潜ってる間に、上から熱湯を足しときます」
「浮き上がったら水面あたりが煮え湯地獄・・・ロクなこと考えんなぁ。もうプール
はヤメます」
「バッティング・センターも有りますよ。打ち込みでもドウ?」
「バッティング・センター!みんな狭い土地に?…ははーん、ビニールのバットでピ
ンポン玉でも打つんでんな?」
「そんな子供だましするかいな。ちゃんとバッテリー間、18.44メートルでビシ
ビシ硬球を投げ込んで来まっせ」
「そんなスペースがどこにあんねん?奥行き10メートルしかないのに」
「タテに作りました」
「またやがな。タテのバッティングセンターってどんなん?」
「二十五メートルの古井戸のそばに、たまたま二十メートルの古井戸がオマケに付い
ててね。ボールを上から落とすだけで良いんですわ。バッターは井戸の底で寝転ん
で、バットを振る。投げるほうは楽でっせぇ」
「打つほうがシンドイがな。寝違えするわ」
「この窮屈な姿勢で打率三割を打てるようになったら、地べたの上で打つときは六割
打てますな。さぁ、君もイチローを目指せ!」
「断念します。大リーガーに成れんでもエエから、もっと安全な筋トレしょう。どん
なトレーニング・マシーンが有るんです?」
「最新機器を取り揃えております。みんなと一緒にラジオ体操でもやろう…てな連中
は、うちには来まへん。誰の力も借りず、邪魔もされず、ひたすら独りでコツコツ、
シコシコと鍛えられるように設備を整えてます」
「上岡さんらしいコンセプトやねぇ。なるほど、自転車漕ぎ、ルームランナー、ベン
チプレス、ぶら下がり健康器…。孤独に耐えながらのトレーニングばーっかり。人徳
ですなぁ」
「友達おらんみたいに言わんように。たまにはノックちゃんや田代まさしも来るよ」
「よけい淋しい光景やね…。そうそう、独りのトレーニングと言うと、何年か前、明
石家さんまが元千代の富士の九重親方にオモロい質問してましたなぁ。…相撲界の業
界用語で『ひとりH』の事をどう言うんか?…ゆうて」
「またサンマちゃんも、しょうむない質問を・・・。ほんで?どない言うの?」
「先にサンマが・・・・『やっぱり…一人相撲』て言うんでっか?と聞きよった」
「またベタな事を言いよんなぁ…。ほんで、答えは?答えは?」
「答えは意外や『NO』。ひとり相撲っちゅう言葉は、世間と同じで、独り勝手に力
み返って失敗する…ちゅう意味なんやそうです」
「ほぉ。ほな、独り四股四股とでも言うんかな?早よ教せて教せて」
「焦りなはんな。そっと耳打ちしますけど・・・手相撲やて」
「なるほど、こりゃあ良いや。こいっあ一本抜かれたねぇ。…上手ひねりと下手ひね
りの連続技で、決め手は舞の海もびっくり『三所(みところ)攻め』!」
「そない攻める所ありますか?」
「ノックちゃんやったら、それぐらい手間が掛かるね。上手、下手のひねり技から、
余ったところを口でくわえて…」
「アウト!…せやけど、相撲以外でも、そういう業界用語てなもん有るんやろか?」
「絡み技やら寝技がある格闘技なら有りそうやねぇ。先ず柔道。やっぱり独り一本背
負いか。或いは独り襟絞め、上シコシコ固め」
「今の流行りなら差し詰め、独り小股すくいか」
「その点、空手はアッサリしてるね。独り前蹴りぐらいしか有れへん。せめてマス大
山の『ゴッド・ハンド・ローション攻め』てなもんが有ったらウチでも採用するのに」
「今度は風俗の店、開きなはれ。それに比べると野球やサッカーは芸がおませんな。
その手の裏技が思い当たらん」
「せやねぇ。素振りにお手玉にバット磨きぐらいか。まぁ、大阪地区限定、現在放送
自粛中の必殺技はあるんやけどね」
「それは何です?」
「独り千本ノック!」
「これは強烈…。しかしまぁ、独りでヤッといてもらわんとシャアないなぁ」
「やっぱり、そういう点ではプロレスなんか技の宝庫やね。…独りコブラ・ツイス
ト。独り卍固め。独り四の字。独りチン・ロック」
「意味が違うがな。…そうそう、昔、フリッツ・フォン・エリックてなプロレスラー
がおったん覚えてますか?」
「あぁ、おったおった。嬉しいと耳が動く人」
「軽く、ほっときますよ。せやなしに、鉄の爪と呼ばれたゴッツイ握力の大きな手を
もってた人で、必殺技が確か…胃袋掴み」
「ふむふむ。これも使えるな。鉄の爪の…玉袋掴み」
「あの世までイッてまうがな。…危ないと言えば、吸血鬼ブラッシーもおりました」
「独り噛み付き攻撃!…興奮すると、自分で噛み切ってしまう…」
「どないして付け直すの?もっとソフトで気持ちエエのにして!」
「ルー・テーズの独りバックドロップ!もう、のけ反っちゃう。究極のサービスは…
待ってましたボボ・ブラジルの『ほぼボボ汁』…!」
「ツー・アウト!…品性を疑われるのでコメントは控えますが…思わず独り逆エビ固め!」
「エビ反っちゃうよぉ。…よっしゃ、明日からはこれを売り物に事業展開しょう。上
岡寝技教室!…実は昔から、プロレスこそ究極の老後のスポーツやと思ってまして
ね。この日に備えて思い切り肉体を…休ませてました」
「まぁ、息の長いスポーツやから…」
「二十五メートルの井戸へも潜れます」
「息が長い乳。もうエエっちゅうの」
「ついでに・・・二代目・力道山も襲名します!」
「エーッ!何とド厚かましい…」
「空手チョップだけは鍛えておったんですよ。毎日、手から血が滲むほど叩いてたも
んです。もうボロボロのズタズタ」
「へぇ〜〜…サンドバッグが?」
「いや、愛用の枕が」
「そば殻かいな…」
「いや、羽毛枕」
「何の足しになんねん、その練習?」
「硬いモンをド突いたら強なるっちゅうもんやないよ。柔らかい、手ごたえの無いモ
ノをスパッと一刀両断。この切れ味が空手チョップの極意ですよ」
「例えば、どんなモンが切れるんです?」
「豆腐」
「なんぼでも切って頂戴。ところで二代目・力道山のオッサン…」
「誰がオッサンやねん。リキ先生と呼びなさい」
「成りきってまんな。ほな、リキ先生に素朴な質問。故ジャイアント馬場の脳天
チョップはホンマに効くんですか?」
「ふむふむ。実は馬場がワシに、こんな技どうでしょうか?…と相談に来たとき、ワ
シゃ心配して、こう答えたもんじゃ。…馬場よ、やめとけ〜。死んじゃうぞ〜」
「知る人ぞ知るエピソート゛ですなぁ。ほな、やっぱり効くんですね?」
「効く。ド突いたほうが死んでまうほど手が痛い痛い〜」
「それで止めたんかいな。せやけど馬場が手の平を折ったてな話、効きませんでしたで」
「空手と同じで『寸止め』しとったんや。あ、言うの忘れてた・・・『独り寸止め』!」
「止めてどないすんの…。それより寸止めした脳天チョプやのに、相手は派手に倒れ
てましたけど、あれは何で?」
「馬場が…全日本の社長やったから。オシマイ」
「明快に答えて頂きました。今は奥さんが社長でモメてるそうな。やっぱり後継者選
びは難しいでんなぁ。このジムも後継者はおるんでっか?」
「うん。小米朝ぐらいシッカリしたウチの息子が・・・おぉ、鶴亀鶴亀、首なが鳥が
クビをツルカメ!」
「その息子さんは息災ですか?」
「元気ですよぉ…行方不明になるぐらい」
「いつもの癖ですやん。また世界中を飛び回ってはるんでしょ」
「さいな。こないだも『今、飛行機に乗ってます』言うて電話よこしてから連絡がな
いねん。ちょっと心配」
「便りの無いのは良い便りですがな。通信事情の悪い所におるんちゃいますか。どこ
へ行かはったんです?」
「それが…飛行機も消息を絶って、分からん。まあ、連絡がないという事は元気なんやろ」
「アカンがな」
「いや、アフガンへは行ってないよ。たぶんニューヨークやろな」
「何や…行く先は分かってんのかいな」
「あれは確か…九月の十日頃やったか…。貿易センター・ビルが大きく見える…言う
たきり電話が切れて…」
「やっぱりアカンがな」
「いや、アフガンまでは行ってませんよ」
「早よニューヨークの瓦礫掘りに行きましょ」
「縁起でもない。心配せんでも、ちゃんと生きてますよ。ひょいと飛行機から脱出して」
「どこへ脱出しますねん?」
「ロックフェラー・センターとスレ違うた時に、ピョンと飛び移った。どうです、こ
こらが鍛え方の違いですわ。他の子供と一緒におると光り輝いてるね」
「息子自慢はエエねん。ほんで、どうなりましたん?」
「今でも、塔の先っちょにブラ下がってるんちゃうかな」
「もう落ちてるやろ…」
「ところがニューヨークのレスキュー隊は優秀ですな。大きなフトンを持ってきて、
ビルの下へ受け止めに来てくれた。…おーい、ここへ目掛けて飛び降りよ〜〜」
「どっかで聞いた話みたい」
「また、それを見物に無慮数万の見物客が駆けつけた。…飛行機から脱出して助かる
やなんて正に奇跡ですなぁ。…ミラクルですなぁ。…なるほど、それで市民全員が見
に来たんですなぁ…何でです?…この奇跡を見なくちゃならん…そらそうですけど…
?…奇跡を見なくちゃ…ミラクルを見なくちゃ…言うて皆が来る…ほんで、ほんで?
・・・ミラクル見なくちゃと皆来る皆来る、ゆうてね」
「あのぅ、それニワカですか?」
「そうです、そうです。しかも三つも掛けたぁる」
「掛けんでもエエの…。――――トルルルルル――――。はい、もしもし・・・。リ
キ先生、国際電話です」
「あぁ、もしもし二代目・力道山ですが。…あぁ、なんや、聖太郎か。何をぐずぐず
してんねん?早よ帰って来んかいな。話題性が薄れん内に帰って来なアカンやないか」
【…いや、お父さん。意味がよう分からんかったから…】
「何が分からんねん。…シャープ兄弟が日本のマット界を荒らしまわってる所へ、
ヨーロッパ遠征してたお前が急遽帰国して、見事やっつける…というドラマチックな
展開やないかい。まぁ最初からのスケジュール通りやねんけどな。こうやってプロレ
ス・ファンに夢を与えながら儲けに繋げるんや」
【…ほな、僕、プロレスラーに成るの?】
「その為に海外遊学させてるんやないかい。お父さんが見事プロゴルファーになった
ように、お前も頑張れ」
【そんなハッタリくさいのイヤやで】
「えーイ、聞き分けの無い!お前には、この上岡スポーツジムを継ぐという大望があ
るんやぞ」
【無い無い。…それよりお父さん。僕の就職先が決まってん】
「何?どういうこっちゃ?」
【某芸能事務所からスカウトされてな・・・俳優になるねん。ほなお父さん、悪しからず
バイバイ…】
「はい、さようなら。…アカンがな。あぁ、親の心、子知らずという通りや。僕が作
り上げた豪華絢爛たる寿司屋やオデン屋やスポーツジムも、これで一代限りやなぁ」
「一代だけの失敗にしといたほうが宜しいで」
「上岡龍太郎の名跡も三代目力道山のリングネームも当代限りや…」
「またどこぞのアホが継ぎますわ」
「淋しくないと言えばウソになるが・・・しかし息子の自由にさせてやろう。それで
良いのかも知れん。いや、きっとそれで良いのだ!…♪それでイイのだ〜〜、それで
イイのだ〜〜・・・わしゃバカボンのパパか?…ほな息子はバカボンか?…ええかげ
んにせ〜〜!」
「寂しさを紛らわす上岡さんでした」
「それにしても俳優に成るやなんて…。あぁ、ちょっとワシに似て二枚目に生まれた
ばっかりに」
「どこまでも楽天的でんなぁ。羨ましいわ。…では、そんな上岡さんから芸能界デ
ビューをする息子さんにエールを送ってもらいましょう、どうぞ〜〜」
「信念を曲げず、真理を尊び、媚を売ったりヘツラったりせずに堂々と生きて行きな
さい。決して人の真似をせず、流行に便乗などする事なく、自分の力で頑張りたまえ
・・・我が息子…孝太郎!」
「誰やねん、それ?」
 わーわー言うております内に、「上岡龍太郎繁盛記」全編の読み切り。
     ―――――完―――――

(代理UP:穴子)

2002年02月04日21時52分13秒投稿

作文『本日開店…ステーキ・ハウス・上岡亭』    作・市川あや太郎

「おっ…こんなご時世に新しい焼肉屋が開店してよる。エエ度胸しとるがな。いっぺ
ん入ったろ。ンチャー〜〜」
「♪焼き肉、ステーキなんか食べ放題〜〜。生レバーも、よう出るヒ〜〜。
ヘイ、いらっしぇい!江戸っ子だってねぇ…焼肉食いねぇ。シェフの上岡です」
「またアンタかいな。二三日前、おでん屋してたのに、もう商売替え?」
「あんな寒い所で商売できるかいな。三時間でヤメたった」
「次はトモエ焼きか減り止めでんな」
「ネキにガタロ商も付けといて。…池やバンカーにてボールを回収し、生計を立つ・
・・ほとんど自分のボール・・・ほっとけ!」
「まぁ取り敢えずは無難なところでステーキなんか食べさしてもらいましょか。あん
まり持ち合わせがないんで、二千円ぐらいで食べられるステーキって有ります?」
「有る有る。二千円なら上等のヒレ肉を二百グラムにサラダ付き」
「ヒヤ〜〜、安いなぁ。そんなんで採算取れますのん?」
「悠々ですよ。サラダと光熱費と人件費とサービス料で千円見当。つまり残りの千円
が純益ですから」
「ちっと待て〜〜。肉の仕入れ値が抜けてまっせ」
「肉の値段?そんなもん要るかえ?」
「要るかえ…て、あんた。ハハーン、分かった。この時期やから牛肉代は取らん。大
サービス!それとも芸人時代のご愛顧ご贔屓に感謝して社会還元のボランティア・メ
ニュー」「そうそう。それに近いね。ボランティアの牛のお蔭ですわ」
「何です、ボランティアの牛って?」
「いや、あちこちで巡り会うた殊勝な心掛けの『牛達』がおりましてね。何と代金な
んか要らんと言いよるんですよ。どうぞ私らをタダで食べてください…ちゅうて」
「何やら要領を得んが、そら一体どういう牛です?何か特別なルートでも有るの?」
「それに近い!」
「近い…っちゅうのが怪しいなぁ」
「極秘事項なんで秘密にしときたいんやけどね、どこでも来てくれるお客さんやから
特別に教えたげまひょ。…全国の牧場をこまめに回ってると、この節、あっちこっち
で見かけるんですよ・・・自由契約の牛達を」
「タイガースやあるまいし、何ですか、その自由契約っちゅうのは?」
「いや、事情は良う分からんねんけどね・・・何やら急に牧場をリストラされて、こ
のままでは焼き捨てられ運命やっちゅうから、可哀想になってね。再入団させて、こ
んな風に鉄板の上で成仏させてあげてるという訳ですな」
「あのぅ、それひょっとしたら・・・狂牛病で廃棄処分になる牛ちゃいます?」
「そうかな」
「暢気な事を…。そんな危ないモン出しなさんな」
「かまへん、かまへん。僕は食わんから」
「アホな事を言いなさんな。万が一、感染したら、どないすんの?」
「大丈夫でしょう。病気の疑いがあるっちゅうだけで、感染牛は滅多におらんらしいから」
「ほんまに大丈夫でっか?」
「もし当たったら宝クジに当たったようなもんやから、喜びなさい。…あ、そう言え
ば去年、吉田清が食べとったけど・・・まぁ気にしなさんな」
「…ちょっと早引けさせてもらいます」
「それは何を言う。もう二千円コースが焼き上がってるがな。正々堂々と食わんかっ
たら、あんたを鉄板焼きにする」
「食べます、食べます。…まぁこんだけ安んやから多少のリスクは目ぇつぶらな…。
ふむふむ、味は上々やな。なかなか旨かった。ほな帰らせてね」
「お勘定・・・二十万円いただきまーす」
「おい!安い思て安心してたら…何で二十万円やねん?」
「実は、二千円のステーキは食べ放題コースでしてね・・・十人前以上食べたら二千
円で許してやるけど、食べ切れんかったら値段が百倍」
「先に言わんかいな」
「言うたらオモロない」
「ええかげんなオッサンやでぇ。よっしゃ、毒食らわば牛まで。ヤケクソでフルコー
ス食べたらぁ。なんぼでも持って来い〜〜!」
「えっ、ほんまに食べる気。…せやけど脳味噌がスポンジになるかも知れへんよ」
「ノックちゃんみたいに全身海綿体になったら〜〜。何でも食うたるから、十人分で
も二十人分でも持って来い!いっぺん懲らしめたる、このオッサン」
「開き直られるとは思わなんだ。ほな先ずは…五百グラムのステーキ、食べる?」
「ペロリ。…ちょっと味は落ちるね」
「病死牛肉やから…」
「何でも食うたら〜〜。どんどん持って来やがれってんだい、ベラボーめ」
「こんなとこで江戸っ子になられたらカナんなぁ。…ほなお次は、てんこ盛りのオデンを」
「オデン?もうヤメたんちゃうの?」
「すぐヤメたんで具が余っててね。在庫処分もかねてます」
「食べたるわい!…それにしても具がやたらに大きいなぁ」
「食べ放題ノック・コースゆうてね、食べ応え有りまっせ」
「なるほど、朝飯前に朝飯を食べる前府知事にちなんでるんやな」
「いや、ノックさんの『サイズ』にちなんでるんですわ」
「おおっ、何や、このチクワ?巻き寿司よりデカイで」
「ノックサイズです」
「このゴボ天も…ノックサイズ?」
「七十センチほと有りますか」
「こ、このオデン食べたあと、まだどれぐらい出てくるん?」
「ノックサイズのホットドッグが二百本と、ノック風・太麺うどんが二千メートルほど」
「参りました。堪忍してくださーい。代金は月賦で払います」
「分かったら宜しい。僕も根っからの悪人やないからね。利子は日歩五十銭でエエよ」
「イカサマだーい!もう二度とこんな食べ物屋なんか・・・もう二度と金輪際・・!」
「何やっちゅうねん!」
「開かんといてね」
「ウン。二時間半で閉めるわ」
    ―――――チャンチャン―――――

(代理UP:穴子)

2002年02月03日21時46分21秒投稿

お三人さんこんにちは ペンネーム横山ママプリンです
毎週聴いています、先週のドンドコクイズの答えはぁーえーっと
あのー聴いてませんでした.
なんてのりのハガキを書いていましたなあぁ(プリンタで印刷していました)
いつのころだったか忘れましたが.

ということで
2月2日(土)はなんとなんと新聞広告にも載っていた
穴子さんの冷静沈着詳細なレポートもあったんですが
龍Pが書店にてサイン会なるものを強行しました.

あの梅田旭屋書店本店および難波リブロブックスでです.
これは春の珍事というか寝耳に水なのであります.

翌日のスポーツ新聞はこぞって報道ではありませんか!
さすがまだまだネームバリューはそこそこじゃありませんか!
スポニチには大きくモノクロ写真入りで「関西のTVに出る気せえへん」
デイリーには写真無しで「復帰がないことを強調した」
と2紙はファン的にはさびしい記事に仕上がっていましたが
ニッカンにはカラー写真入りで「将来的な芸能界復帰へは含みを持たせていた。」
とむすんだ好意的な記事で、上岡教信者としては望みが見える内容でした.
ニッカンの記者は上岡フリークなのかと思わず突っ込みました.

ええそれであんたはサイン会行ったんかてか
いいえ行ってません(泣)
翌日リブロに行き山と積まれたサイン本の上から三冊目を引き抜いて
買いました.

2002年02月03日21時21分46秒投稿

たかさごの穴子

行く予定立たんなぁ〜と思って諦めて(?)た『上岡さんと弟子吉治郎さんのサイン
会』ですが、行かなかったら後悔するかもと思って頑張ったら、頑張りよりますなー
身体も…。
なんか見知らぬパワーと言うか…アドレナリンが出たのか、ちょちょいと仕事が片づ
いたんで、行ってみました、「リブロ難波」。
予定時刻の20分ほど前に着いたのですが、見知った顔は、お二人だけ。某長屋のおば
ちゃんと、某ここの管理人さんでした。
最後まで「本は買わないで、サインしてる上岡さんだけ見てよかな?」と思案してた
のですが、あまりの人の少なさに、つい買ってしまって、サインしてもらう列に並ん
でしまいました。(涙)
梅田の旭屋にも行って来たという某大正区民さんの話では、「旭屋は盛況やった、ど
こぞの放送局も取材に来てたし、制服姿の警備員も居った」とのこと。
それに比べるとなんとも「のんびり」「閑散」(しょぼ〜いって感じ?あっ…!)の
難波ではありました。
少し遅れてやって来た、明石のタコ姫ちゃんも入れて私達4人は、立ち去り難く、サ
インが終わって上岡さんが出て行かれるところをお見送りしました。
サインもゆっくりと、一人ひとりの時間もゆったり取っておしゃべりして下さったの
ですが、それでもすぐに途切れそうになる列…。
思い余った長屋のおばちゃんと私とで「丸浜さんのお誕生日のプレゼントにしよう
!」ということで、もう一冊購入。再び列に並びました。

2回目の私の番がきて、
穴子「二順目でーす。三回裏、バッター赤星!」
上岡「僕はもう、近鉄のファンやで」(ニコニコしながら)
吉治郎「そうそう。阪神やない…」
穴子「えぇ〜〜!いつからですか?」
上岡「2年前から…」(嘘つけ〜〜〜と思ったけど声には出せず…)
吉治郎「そうそう」
(吉治郎、お前はだまってぃぃ!!と思ったけど声には出せず…出したらよかった)
そして私が出した、サインして欲しい名前『○本ち○代』の文字を見ながら…
上岡「この御大も元気にしてるんか?」
穴子「はい、今日はちょっと体調が悪くて…」
上岡「ほんで?カーテンは付いたんかいな?」
穴子「さあ?(笑)未だみたいですよ(笑)」
なーんて言う、ほんまに、ほのぼのとした一般人トークをしたのでありました。

お店(書店)も広々、ゆったりとした書架の間隔で、サイン会のお客さんの少なさが
際立ってました(アカンやろぉ〜〜)。
そんなことで、お店のスタッフの方々(そんなに人数いらんで!というぐらい居て
はった)は妙に気を使って、写真は撮るわ、予約で置いてあった本も出してきて、サ
インさせるわ…冷や汗たらたらやな?というのがヒシヒシと伝わってきました。
上岡さんはそんなこと意に介さず、気楽にニコニコしてはったと言うのにね(笑)。
お客さんが少ないぐらいで暴れたりする上岡さんでもなく(い、い、一般人やもん
なー)、書店の綺麗どころの従業員さんから渡された花束とパラパラとした拍手の
中、ニコニコ顔のまま帰って行かれました。
私らも、やっと肩の力が抜けて(笑)、茶しばいてから帰りました。

あ〜あ、気ぃ使うた!行かなんだら良かった!行って「後悔」したがな…。
な〜〜んてね!ウソだよ〜〜〜ん。久しぶりに上岡さんと話せて、幸せでした!
今度いつ、会えるか分からんもんなーーーー。

2002年02月02日22時49分56秒投稿

皆さんこんにちはおぴょぴょでございます。

 新聞は「インテリが作ってヤクザが売る」などと言われますが、年末にそれっぽい
人が我が家にも参りまして、応対したうちの母に「○▽新聞の契約が4月までだか
ら、今すぐ契約を更新してくれ」などと抜かしたんです。が、怪しいと思った母は
「今契約したくない」と断りました。
 で、本日家に参りました集金人に言うと「それは店とは別だから解らない」。その
約1時間後偶然にもまた「契約を更新してくれ」と、(母曰く)一見ちゃんとした人が
来たので契約したらしいのですが、ど〜もその契約内容が変。
 60ヶ月契約で13ヶ月無料、洗剤のおまけ付き。さらにクーリングオフの説明無し、
契約書には勧誘員(?)の名前無しで、いつもの新聞販売店のはんこのみ。母が聞いた
ところ、その勧誘員は新聞販売店とは「全く無関係」と言っていたそうです。
 一体なんなん60ヶ月契約て? 5年も契約せなあかんの? 朝日でもないのに13ヶ月無
料て何? それに紙面では「再販制度絶対維持!!」て言うてんのに、自ら制度破ってない
かい?

 なんか途中解約したらどうなる〜とか不安。どなたかこれってどーなんかおしえて
おしえて!

2002年02月02日22時39分01秒投稿

冬の風物詩です・・・
上岡龍太郎の『人情おでん屋台』    作・市川あや太郎

「ぶるぶるぶる〜〜・・・。今夜はシバれるねぇ。こんな夜は熱いおでんで、酎ハイ
でもやりたいところ・・・。おっ、屋台が出てるがな。覗いてみよ・・・ン
チャ〜〜」
「ヘイ、いらっしゃい。心も身体も暖まる、人情屋台の上岡屋でござーい」
「何と、また上岡さん。こないだ寿司を握ってると思たら、もう商売替えしたん?」
「いやぁ、やっぱりナマ物は性に合いまへん。握ってるだけで気持ち悪い。火の通っ
たモンがエエなぁと思い直して、信念の頑固屋台を始めました」
「どこが信念やねん。しかしまぁナマ物は上岡さんには似合いませんわな。こっちの
ほうがやり易いでしょ」
「左様左様。それでも寿司屋のほうがやり易い点もあるんでっせ」
「ほぉ、そらまた何です?」
「トイレなんか行って手が汚れた時、何個か握ってる内に汚れが取れますやろ」
「汚いなぁ…。おでん屋に転向してくれて良かったわ」
「そうなんですよ。何ちゅうてもナマ物で手ぇ拭いてたら、手がナマぐさい」
「いや、そんな問題やないがな…」
「冗談ですがな。お客さんの事を心配してますんや。食中毒でもさせたらエライこっちゃ」
「ほんまに心配してんの?」
「その点、じーっくり煮込むオデンは安全ですわ。なんぼバイ菌や病原菌が付いても
滅多たに当たらん」
「そんなこっちゃろと思てた」
「ウソですがな。ほがらかな冗談part−2!」
「言うてる場合か…。しかし冬にオデンというのはやっぱり宜しいなぁあ。日本人の
味ですわ。特にこんな寒い夜はね。あ〜〜、スバレるねぇ〜〜」
「左様左様。やっぱりヌッポン人は、おでんだねぇ。下着はフンドス、寝る時ゃフト
ン。車はやっぱり、ダイハツ・ミゼット」
「ほな、嫁さんは?」
「嫁さんだけは金髪が・・・いやいや、金髪に染めた日本人が良いんじゃないかえ」
「日本女性ゆうても色々ありますか゛…?」
「そりゃ、やっぱり若くて新しい・・・タタミと古女房に限るだんべ」
「だんべ…まで言い切りますか。あんた何処の人?」
「アメリカの東北暮らしが長かったもんでにぃ。もう名古屋弁なんか出にゃあ出にゃあよ」
「何か話を反らそうとしてるような気がするけど・・・ホンマに芸能界復帰はせんの
ですか?」
「武士に二言はない。辞めると言うたもんは綺麗サッパリ辞めるのが僕のダンディズ
ムやからね。ぜ〜〜ったい復帰する事はない!・・・自分からは」
「おや?最後の一言に含みを込めましたな。自分からは復帰せんという事は…?」
「いや、そこはそれ、ソソはソソれ。♪ソソレ、それそれ、ウナギのダンス〜…♪そ
そられてフラフーラ・・・世の中のシガラミというものは複雑に入り組んだ現代社会
に鋭いメスを入れたり、メスに入れたり・・・大変なんスから、ほんとに。とにかく
一人だけの都合や勝手では決められんもんです。…僕には復帰の意志はない!そんな
未練たらしい事はしたくない!…と心で叫びながらも、そこは世のため人のため、復
帰を熱望する庶民どもの声に応えて、嫌々…嫌々、市民の目の前に再登場して、社会
を啓蒙してやらなアカンようになるかも知れん。そうこうしてる間に市長選もちかづ
いてくるしねぇえ」
「要するに、戻りたいんかいな」
「とんでもない。悠悠自適のボヘミアン生活を満喫してるこの上岡が、何でまた世俗
の垢に紛れなアカンねん。特に人前に出て人気取りしたり媚売ったりする仕事なんか
低劣でイヤやね」
「そう言や、もうすぐ、市長選ですなぁ」
「何の興味もありません。せやから世間の人もそっとしといて欲しいね。もし当選な
んかしたら大迷惑ですよ。皆さーん、お願いしまーす。…まぁ立候補届けだけは出し
とくけどね」
「なんや、やっぱり出るんやんか」
「違いますがな。ほら、引退前、シャレで市長選挙に立つ立つ…言うてたでしょ。そ
の手前、形だけ立候補しとくというサービス精神ですよ。…清き一票を、上岡へ」
「あ、また事前運動してる」
「違うっちゅうたら。そんなこと言うて、ホンマに投票する人がおったら大迷惑やが
な。…まぁ何か話題性があれば当選できん事もないけどね。…皆さん、あと一押しです!」
「乗って来ましたな」
「エエかげんにしなさい。何の準備もしてないのにイキナリ当選なんか・・・。上
岡、苦戦しております〜!」
「もう一声!」
「シャレやがな。ほんま、出る気なんかぜーんぜん有りませんよ。第一、支持母体も
無けりゃ公認も受けてないねんで。…上岡、危うし!」
「泣きを入れるようになったら本気ですわ。ほんで当選の暁・伸には?」
「当選したら、公金使い放題、マラソン大会開き放題、ついでにセクハラも・・・
ア、ア、アホな事を言いなさんな。たとえ当選したって有頂天になったりしません
よ。勝って当選の美酒を飲まず…ちゅうてね。どうです、この学の有るシャレ」
「渇して盗泉の水を飲まず、とか良う言うてましたなぁ。為ちゃん譲りの中国の格言」
「そうそう、タメちゃんの・・・人の父親をどっかの構成作家みたいに…。しかし親
父は色々教えてくれましたなぁ。…李下に冠を取らず…とか。キダに冠を取らす…とか。
こんなんもありましたわ。…燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知るや…」
「はぁはぁ、雀々いずくんぞ、広告の余興すら見んや…ねぇ?」
「画面の動かんCMでもエエから使うたって下さい〜。・・まぁ、そんな訳で、雀々
同様、世俗を捨て淡々と生きてる今日この頃でございます」
「雀々は、まだ捨ててないの!…捨てられてるだけやの。…そういう上岡さんだっ
て、本心ではまだまだ復帰に色気ありと見ましたが…?」
「しつこいよ、キミ。一介のおでん屋の親父として、自由闊達に暮らしてる僕をそん
な俗人と思うてか?馬鹿にするのもエエかげんにしなさい。実に不本意な。しまいに
は怒るよ」
「ほんなら、ほーんまに復帰する気はないんですか?」
「する気は無い。…ただ、世間のシガラミで、無理やり担ぎ出されたその暁伸には!」
「やっぱり戻って来てくれるんですね?」
「いや、戻ってくるとは限らんよ。ただ、どうしても…何が何でも…僕でないと…地
球を救えんと言うのなら…」
「復帰ですね?」
「まぁ、悠悠自適の人間としては迷惑な話なんやけどねぇえ…」
「あ、ご迷惑ならヤメときます」
「早よ呼び戻さんかい〜〜!」
    ――――チャンチャン――――

(代理UP:穴子  政治の道に行くと誰かさんみたいに半年でまた辞めんなん
し…って言うてはりましたわ…上岡さん)

2002年02月02日22時12分45秒投稿

作文「上岡龍太郎の…人情寿司屋」    作・あや太郎

「おぉお、さぶ〜…。どっかで鍋物でも食おかな。おや、こんなとこに新しい寿司屋
が開店してる。擦りガラスから明かりが漏れて、如何にも暖かそうやなぁ。いっぺん
入ったろ。―――ガラガラ―――ちょいと邪魔するよ」
「ヘーイ、いらっしゃい!人情寿司屋、上岡亭でーす」
「あ、他でもない上岡さん。何処に行ったか分からんようになってると思うたら、こ
んな店開いてたん?それにしても似合わん看板やねぇ。人情寿司やなんて」
「何をおっしゃいますやら。これほど血も涙もある、心の熱いオジヤンが他におり
まっか。さぁ、お客さんに人情込めた寿司を食べてもらいまひょ・・・ニギニギ」
「何や怪しい雰囲気やなぁ。一つ摘まんでみると…うわっ、生暖かーい寿司!」
「愛と情熱を込めた寿司でっさかいなぁ。お造りなんか、口の中でロレロレしてから
お出ししてます。何なら口移しで一皿?」
「堪忍してもらいます。もうゲップが出るくらい温まりましたわ。何か知らん、店の
中も暑いですなぁ」
「お客様に絶対寒い思いをさせたらアカン。その信念で囲炉裏の火も欠かさんように
してます。後ろには暖炉とペチカ、床はオンドル、天井のスプリンクラーからは、い
つでもお湯が噴き出すように工夫してます。何なら試しに熱湯をひと掛け…」
「頼むから掛けんといて。しかし寿司屋がこない暖房利かせてエエんかいな。寿司ネ
タが傷みませんか?」
「それなら大丈夫。ネタのケースの下ではちゃんと…焚き火してます」
「しないな。余計ぬくもってまうがな」
「その代わり火が通って衛生的でっせ。菌も死ぬ死ぬ、味も死ぬ」
「死なせなさんな。火の通ってない寿司はおまへんのか?」
「それやったら、こっちの冷蔵庫にちゃんと入ってます。あんたみたいな変わり者の
ために」
「誰が変わり者やねん。寿司はナマに限るがな。冷蔵庫のネタで、ちゃんと握ってよ」
「かなんなぁ。ナマもん触るの気持ち悪いねん」
「そんな寿司屋があるかいな」
「分かりました。今日はお客さんのリクエストにお応えして、清水の舞台から飛び降
りて死んだトビウオのネタを握らせてもらいます」
「気ぃの悪いことを。そないナマ物が苦手なら寿司屋なんかしなさんな」
「冗談ですがな。ほんのリップ・サービス。さぁ、出来ましたでぇ…飛び降り死体の
握り寿司」
「そんなサービス要らんの。エーイ、癇の立つ。意地で食べたろ。・・・おや、意外
と旨いがな」
「そらそうですわ。ネタを厳選してますから。さぁ、マグロとハマチも召し上がれ」
「うん。これも旨い。ハマチも養殖物の臭みが無い。天然物やな」
「いや、天然物より旨い有機栽培モノです」
「なるほど、有機栽培か…。これっ。魚の有機栽培てなもんが、どこにある?」
「バレましたか。しかし自然の中で自然の餌を食べて育ったのはホンマでっせ」
「それなら分かるけど・・・要するに天然モノちゃうの?」
「そうとも言う。あっ、ハエが来た。残りのネタは冷蔵庫へ、と」
「きたないなぁ。ネタにハエがたかってるがな」
「天然モノの証拠です。ハエも喜ぶ有機栽培」
「かなんなぁ。まぁ、ハエがたからん内に食べて良かったわ」
「油断したらアキまへん。もう何十回も出し入れしてるネタやから」
「ゲッ…。やっぱり、そんなネタ食わせよったか」
「それにしてもお宅ら変わってるわ。ようそんな気持ち悪いモン食いまんなぁ。ナマ
ものみたいな文化程度の低い食い物、私ら絶対食わんけどなぁ」
「そない思うんなら、何で食わせるんや?」
「いや、他人が食うのは一向構いません。金さえ儲かるなら。みんなゲテモノを食う
て地獄へ落ちよ」
「そういう奴や…。気分悪いからもう帰る。代金は置いたで!」
「あっ、お客さん。お土産の分も払うてもらわんと」
「お土産?こんな危ない寿司、土産にできるかい。そんなん頼んでないぞ」
「いや、寿司やなしに・・・お客さんに止まってるそのハエですがな」
「わっ、気持ち悪ぅ〜。気がついたら身体中にハエが止まってる。暖房利かせすぎる
からハエが湧くんや」
「いや、その為に暖房入れてるんですよ。冬でもスクスクと育つように、て」
「このハエはペットか?」
「左様左様。お子さんのお土産にお分けしてます。一匹千円やから…併せて十万円也」
「ぎゃあああ・・・ハエだらけや〜〜…」
「あぁあ、ハエ代払わんと行ってもた。また利子つけて請求書送りつけたろ」
  ――――ガラガラ‐―――――
「マイ・ディア・龍様、ご機嫌良う・・・わがまま紀香です」
「よぉ、久しぶり!…のるか・そるか君」
「違うの。そんなマイナーな話やなしに、龍様の永遠の恋人・わがままのりこじょー」
「御一人さん、お帰り〜〜」
「何でやの、まだ何にも食べてないのに」
「うちはね、通の店やの。君らみたいな素人の来るところやない、ちゅうの」
「素人とは失礼な。私はレッキとしたお寿司のプロよ。それも最先端を行くクリエイ
ティブでオリジナリティ丸出しのプロなんよ。そのプロが今日はオッサンの手慰みを
味見して、評論して、こき下ろしに来たげたというのに、何よ、そのナメた態度は。
さぁ、食べてあげるから、さっさとお出し」
「じゃかましいわい…ドアホ…出て行きさらせ〜〜…と以前なら罵倒するところやけ
ど、今の上岡は違います。一年間のゴルフ修行で、上岡はやりました!ついに人間が
丸山茂樹!
熱い血潮の予科錬の〜〜今じゃほのぼの人情寿司屋、酸いも甘いも噛み分けて、人の
心の裏通り、ちょっと泣かせる握り寿司、掴んだ心は離しゃせぬ、掴んだ客も離しゃ
せぬ、掴んだ財布は俺のもの。今日も人情盛り合わせ、ワサビと理屈のてんこ盛り、
泣かせて騙してぼったくり。しっかりやりましょ、時間まで・・・」
「クッサイ寿司屋。やっぱアメリカのド田舎暮らしでは垢抜けせえへんなぁ。私が
もーっと都会的な最先端のお寿司を見せて上げましょ」
「えっ、見せてくれるの?どんなん、どんなん?実はネタ不足で困っててん。参考に
させてもらいまひょ」
「そんなこっちゃろと思てたんよ。それではド素人の上岡さんに見せて上げましょう。
♪ジャジャーン・・・天下ご免の『てまり寿司』!」
「本日…閉店〜〜」
―――――――― 完―――――――――

(代理UP:穴子  Y印より信じられる。上岡寿司のほうが…)

2002年02月01日21時43分58秒投稿