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2001年12月01日〜15日

替え歌綴り     あや太郎

中森明菜「セカンドラブ」てせーーー 
♪行為も二度目なら、許してもらえぬ、
  それでもチャンスが 欲しい〜〜。
 クスリもやるかと、尋問されたら、
  うつむくだけなんて〜〜。
 使いたくなーい、「ミニにタコ」なんて、
  言い訳もギャグも ネタ切れ〜〜。
 連れてって、カメラごと、クスリごと、
  遠い 遠い 世界〜〜。
 待っていて、同類の 前府知事。
  おんなじムジナの 穴で〜〜。

ちょっと明るく「リンゴの唄」です―――
♪暗いビデオに 口ひげ 寄せて、
  黙って なめてる 白い粉。
 寂しさ故とは 言わないけれど、
  ハミゴの気持ちは よく分かる。
 ハミゴ かばうや。かばうや、ノック。

次は桜田淳子「わたしの青い鳥」の節で―――
♪ようこそ ここへ、アッア、アッア。
  わたしの 同病者〜〜。
   スケベする 心が わかります。
♪春風吹けば、ムック。ムック。
  なつかし 選挙カー。
   分かってはいるけれど、止まりません。
 どうぞ逝かないで、まだちょと早い。
  一緒に 暮らしましょ。
   ひっされ世間の隅で〜〜。
 ノックノック、マッシーマッシー、
  同じビョーキ〜〜。

今度は山本リンダ「こまっちゃうな」です―――
♪困っちゃうな〜〜、粉まで見つかって〜〜、
  どうしよう〜〜、そろそろ逝こうかしら。
 飛び降りしようか? クビ吊ろうか? 
  それとも 踏み切り、走り幅跳び。
 ママに聞いたら・・・とっくに子連れで 実家へ帰った。
  困っちゃうな〜〜、あの世へ 誘われて〜〜。

素朴に童謡「母さんの歌」です―――
♪カアちゃんが 夜逃げをした。子供も連れてった。
  所属事務所も 歌の仲間も しむけんも 逃げただよ。
 唯一の頼りの 桑まんは、再婚して 幸せそう。

最後は「東京のバスガール」です―――
♪復帰の希望も夢も捨て、
  風呂場覗きや 覚せい剤。
   分かっちゃいるけど、病気なの。
 わたしも 付けたいな・・・ピンカール。
  ノック〜〜状態。
 明るく〜〜明るく〜〜ボケるのよ〜〜。


(代書:穴子  もう復帰は無理やな…)

2001年12月15日21時46分55秒投稿

替え歌綴り・・・15     あや太郎

やっぱりあの話題を先ずは童謡「むすんで、ひらいて」の節でーーー
♪盗んで、写して、マタ開いたら、覗いて、
 写した ビデオを 慌てて 現場へ。
 見つかって 盗撮、芸界から 抹殺。

続きましては「夏は来ぬ」ですーーー
♪グラサンの 似合うチョビ髭。
  また覗き、『粉』もすぐバレ。
 これでオシマイ、ヤツは死ぬ〜。

トドメは中森明菜シリーズ3連発です。
 先ずは「スローモーション」で―――
♪レンズの上〜〜、またぐミニスカ。  
  ほんのカメラ遊び〜〜。
 振り向くと〜〜、そこに警官。
  「どこかで見たような…」
 仮の〜釈放芸人〜、
  捕まったの、こんなに早くに。
 出会いは〜〜職務尋問〜〜。
  すぐに分かる〜〜挙動不審。
 逃げたら〜〜書類送検。
  これで復帰〜〜遠い人〜〜。

続いては「少女A」の節で『オッサンA』―――
♪ファインダー見つめる 変装オジサン、
  今度はどこかの お風呂場 覗いてるわ。
 さっさとお湯入れ、さっさと入れよ、
  ぐずぐずしてると 警官 まわって来るわ。
 じれったーい、じれったい。
  換気をするとか、バブ入れるとか、
 じれったーい、じれったい。
  そんなの 覗きに 関係ないわ。
 歳末じゃない。取り締まってる。
  あ・せ・る…オッサンA〜〜。

最後は「セカンド・ラプ」です―――
♪行為も 二度目なら〜〜、許してくれない〜〜、
  目覚めるクスリが 欲しい・・・。
 

(代書:穴子  上手いなあ〜。病気治しなはれT.M)

2001年12月14日09時40分24秒投稿

S.S☆「冷やかな場所」−U☆     あや太郎

「この調理場は涼しいですねぇ」
「ハイ。なにせたくさんの人の食事を賄っていますから、食中毒だけは絶対に避けね
ばなりません。そこで冷蔵・冷房設備には細心の注意を払ってるんです」
「なるほど。これは大切な心得事ですな。それにしても良く冷えてる…。さぞや冷房
費が高くつく事でしょう」
「いや、それが意外に経済的で、普通の施設の半分ほどで済んでます」
「ほぉ、それはよほど進んだ省エネ設備が整ってるんですね」
「いや、特にそんな設備は無いんですよ。ただ隣の部屋とのドアを開けっ放しにして
るだけなんです」
「ドアを開けっ放し?それじゃ冷房効率が落ちるじゃないですか」
「それが何故かここは余計に冷房が効いて、むしろ調理場の冷房が要らないくらいで
してね」
「それは不思議だ。隣には何かあるんですか?」
「いや、単なる霊安室ですよ」
「ゾゾ〜ッ…。気味の悪い話ですな。そこの冷気が流れ込んで……?」
「いや、霊安室の冷房はあまり強くないはずですよ。…あ、そうだ。たぶん地下にあ
る冷凍室の冷気でしょう」
「なーんだ……。薬品や食料の冷凍庫かあったんですか」
「いや、そんなもんじゃなくって、人間の冷凍庫ですよ」
「人間の!そりゃ一体何です?」
「現代医学では治らない病人たちを保存する冷凍室ですよ。きっと解凍して貰える宛
もなく彷徨っている病人たちの霊魂と怨念が霊気に成ってス〜ッと……」
                  (完)

2001年12月12日17時41分00秒投稿

S.S☆「冷やかな場所」−T☆     あや太郎

「この調理場は涼しいですねぇ」
「ハイ。なにせたくさんの人の食事を賄っていますから、食中毒だけは絶対に避けね
ばなりません。そこで冷蔵・冷房設備には細心の注意を払ってるんです」
「なるほど。これは大切な心得事ですな。それにしても良く冷えてる…。さぞや冷房
費が高くつく事でしょう」
「いや、それが意外に経済的で、普通の施設の半分ほどで済んでます」
「ほぉ、それはよほど進んだ省エネ設備が整ってるんですね」
「いや、特にそんな設備は無いんですよ。ただ隣の部屋とのドアを開けっ放しにして
るだけなんです」
「ドアを開けっ放し?それじゃ冷房効率が落ちるじゃないですか」
「それが何故かここは余計に冷房が効いて、むしろ調理場の冷房が要らないくらいで
してね」
「それは不思議だ。何か特別な立地条件でもあるんですか?」
「いや、特に無いと思うんですが、よく有るようですよ……病院施設には」
「じゃあ、この病院の設計に秘密があるって事ですかね?」
「さあ、どうなんでしょう。たぶん設計者はそこまで考えなかったでしょうねぇ。隣
の部屋の影響が出るだなんて」
「となり?調理場の隣には何があるんですか?」
「霊安室ですよ」
「じゃあ、霊安室の冷房が効きすぎて、調理場まで冷えてる訳ですか」
「いや、実は霊安室の冷房は壊れてるんですよ」
「おかしいですね。でも隣からはスースーと涼しい風が来てますよ」
「そうなんですよ。だから敢えて故障を直さないんでしょうねぇ。空調はもう二年ほ
ど動いてませんから」
「えっ、空調が停まってる?じゃあ、この冷気は一体どこから来るんです?」
「ほら、やはり二年ほど前に、この近所で大事故があったでしょう。あの時、多くの
犠牲者がここへ担ぎ込まれて、そのまま亡くなったんですよ。それ以来ですねぇ……
どこからともなく冷気が吹き込むようになったのは。そうだ、もしかしたら、あの時
に大きな穴が空いたのかも知れない…」
「穴と言いますと、事故の影響で、どこか崩れたんですか?」
「いや、いちどきに大勢の死者が出たんで、あの世へ行く〔穴〕が出来て、その跡が
なかなか塞がらないんでしょう」
「あの世への入口と言うことは……?」
 どうやら「冷気」のモトは、電気代の掛からない天然の「霊気」であるらしかった。
                  (完)

2001年12月11日18時33分11秒投稿

たかさごの穴子

神戸の美人リスナーにくっついて、松竹新喜劇を見てきました。
今月は、桂ざこばさんと娘のまいちゃんが客演で、おまけ……いや……ついで……
じゃなくて、通りすがりに水谷ミミさんも出演なさっております。
(生きてたようですねぇ…ミミさん)
神戸の美人リスナーのところに来た“ミミ”ズがのたくったような手紙には「1つ目
のお芝居で台詞が3つ、3つ目のお芝居では台詞が2つ。私を探してね〜〜」とあっ
たので、ハナから三等席と決めていた私達は、当然オペラグラスを持参しました。
まあ、オペラグラス無しでもすぐにミミさんだと分かりましたけれどね。だってライ
トが当たってるのにそこだけどよ〜〜〜〜んと霧が掛かったみたいに暗かったんだ
も〜〜ん。
お芝居が終わって、夜の部までの間に、楽屋にお邪魔しました。お邪魔って言う
か……楽屋には先客の影もなく、邪魔仕様が無かったんですけどね。
楽屋には後から、ミミさんの姪っ子ちゃんも名古屋から駆けつけて……仕事が非番
(御園座にお勤め)やから行ってみるかぁ〜って感じ?……来られて、これがまたミ
ミさんとは似ても似つかん、スラッと背が高くて宝塚歌劇の男役さんを思わせるよう
なキリッとした美人でした。
この叔母にして、なんでまた??という感じでしたが、よく聞いてみると、水谷ミミ
兄弟の中で唯一まともな、ミミさんのお姉さんの娘さんと判って、納得しましたけどね。

上岡さんも夫妻で見に来てくれたそうですよ。もちろん、ミミさんを、ではなく!ざ
こばさんを見にね…。
ついでにミミさんの楽屋にも寄られたようです。暇なん?上岡さん。

楽屋見舞いのお返しは「水谷ミミ」の【千社札】の貼られたハンドタオルでした。
オークションに出そうか?
えっ?そんなん【千円札】付けても売れんてか?

2001年12月10日21時36分59秒投稿

S.S☆「マジの世界」☆     あや太郎

「すごい。全くすごい」
「何が凄いんだ?」
「あの人だよ。毎年この時期になると助け合いキャンペーンだと言って、イベントを
開いたり募金を集めたりしてるあの人さ」
「あぁ、例の〔助け合いは世界を救う〕って企画をやってる奴だな。何を今更感心し
てるだよ。あんなの昔からやってるじゃないか」
「でも未だに続けてるんだろう。一生懸命やり続けるところが凄いもんだ」
「そうかなぁ……。何だか空しい慈善活動だと思うぜ。今時、愛や心や助け合い精神
が世界を救うとは誰も思ってないだろうしさ」
「でも凄いよ。世間から何と言われようとも歯を食いしばって頑張ってる。あの姿に
は感動を覚えるんだ」
「逆に胡散臭いぜ。集めた寄附金で自分の組織を運営してるって噂もあるしなぁ。信
用できるかどうか怪しいもんだ」
「それでも凄い。何てったって、愛と勇気と助け合いは世界を救うと説いてるのが凄
いじゃないか。見ろよ、あの真剣な顔」
「あれが奴の芸風さ。あの真面目くさった顔で、しぶとく一部の支持者を捕まえてる
だけの話さ」
「いや、やっぱり凄い人だ。常に表情を崩さず、真面目に愛と勇気の大切さを説いて
いる」
「そんな歯の浮くようなこと言ったってしょうがないだろうが。白けるだけさ。あん
なクサイ演説の一体どこがそんなに良いんだよ?」
「だって、あの人……笑いもせずにやってるんだぜ」
                  (完)

2001年12月10日21時26分21秒投稿

今日は会員番号245番です。
行って来ました、松竹座。穴子さんといっしょです。
新生松竹新喜劇 桂 ざこば特別出演
1、朗らかな嘘
2、帰ってきた男
3愚兄愚弟
 なかなか新喜劇の皆さんは芸達者なんですが、寛美さんなきあと次ぎの人がでない
ので、天外はいまいちやし、直美さんを出さないとファンが納得しないやろなーと思
いました。男優さんは若手がいないようで、3階から見てたら、頭のてっぺんが、皆
さん薄くなってはりました。女優さんもかなり歳いってるようで、穴子さんとどっこ
いどっこいの歳の人が、ヒロインをやってはりました。関口まいさんが可愛くみえま
した。
 なんで、いったかというと、我らが「ウ○コミミさん」が出演されてるから観にい
きました。よくみて無いとすぐいなくなることもなく、ちゃんとセリフもありました。
 だれも多分見に行かないと思いますが、16日までやっています。ミミさんは、1
と3の芝居にでています。
 お芝居がおわった後、楽屋へおじゃましました、ななんと一人部屋でした、隣は、
関口まいさんの楽屋です、いつも掛けている中居君から貰った暖簾がかかっていまし
た。ミミさんは手作りの暖簾でした。エミフラワーさんからの、お花もきていました。
そこでものすごい綺麗なめいごさんに、御会いしました。おねいさんの娘さんやそう
です。きれいなので驚きました。
 上岡さんも奥さんも見にきはったとかで、演技にだめだしして帰りはったとか、今
テロが心配なんで日本にいてはる、なんかなつかしい人のお名前が聞けました。奥さ
んは、ミミさんがどこにでてるかわからへんというてはったそうです。皆さん探しに
いきはります?
 ああ楽しかった、いかなんだらよかった。

2001年12月09日22時34分15秒投稿

S.S☆「世界の国から…」☆     あや太郎

「キミはいつも家に閉じこもってるけど、息が詰まらないかい?もっと外へ出て
パーッと遊ぼうよ」
「いやだね。外は空気も悪いし、疲れるし、金が掛かるだけだ」
「しょぼくれた事を言う。年寄りくさい奴だねぇ。そんな不健康な暮らしをしてると
本当に老けちまうぞ」
「そんな事はないさ。人間、好きな事をやってるのが一番健康に良いはずだろう。そ
れなら僕はこのままが良いな。家の中でストレス解消するのが何より快適なんだから」
「ストレス解消って言うけど、こんな狭っ苦しい部屋の中で何が出来るってんだよ。
世間の事も見聞しないまま、世捨て人になって行くだけじゃないか」
「また誤解してる。家の中にいるほうが、世間を知る事ができるんだぜ。むしろ外を
出歩いてばかりいる君らのほうが世間知らずになってるんじゃないか?」
「馬鹿言うなよ。家の中にばかり居て、どんな風に世間の事が分かるってんだい?」
「通信網があるじゃないか。情報ネットワークがあるじゃないか。テレビやラジオが
あるじゃないか。それも高画質の大画面で、リアルタイムでさ」
「じゃあ人付き合いはどうなんだ?」
「人を呼べば良いじゃないか。それだと好きな人しか呼ばないから、楽しくて気も使
わない。イヤな奴が来たら居留守を使や良いし、快適なもんだ」
「ふーむ、なるほど。そりゃ確かにストレスも溜まらないし、下手に外へ出るより知
識が増えるかも知れないなぁ。ただ社会参加してない分、実体験というのが乏しい。
これではやはり視野が狭くなってしまうんじゃないかい」
「外に出て社会参加って言うけれど、実際には人の足で回れる場所や、会える人の数
や、自分が関われる仕事の種類なんて多寡が知れてるもんだよ。そんな狭い世間に暮
らしてて世界の事が本当に分かると言えるのかな。むしろ分かったつもりで何も分
かってないという悪循環に陥るぐらいのもんだ」
「こりゃ痛い所を突かれた。なるほど、外へ出ないからと言って世間知らずになると
は言い切れないようだね。…でもやはり外へ出ないと経験出来ない事が一つあるぜ。
旅行だよ。こればかりは外へ出ないとどうにもならんだろうが」
「ところがドッコイ……僕ぐらいになると家に居ながらにして世界旅行が出来るん
だ。先ず地図を見て、次に旅行案内の映像を取り寄せ、続いて通信ネットワークで現
在の最新データを集めて、ついでに地元の人達と交信して、ついにはその土地を目の
当たりにする……」
「それは昔からある想像上の旅行じゃないか。地図と時刻表で、その土地を旅してる
ような気分になるというだけの事だろ。それじゃ余りに淋しいよ。余りにも古典的で
芸が無いぜ」
「誰がそんな古臭い旅行ごっこの話をしてるんだよ。今言ったろう……僕の旅行は家
に居ながらにして、その土地を目の当たりに…」
「目の当たりにしている気分に浸るってんだろう。だから、それだけじゃ淋しいって
言ってるんだよ」
「だ・か・ら……目の当たりにしてる気分になるだけじゃなくて、実際に目の当たり
にするんだよ」
「実際に?テレビの大画面でか?それとも通信ネットワークの画面上でか?」
「違うよ。例えばこんな風さ……」
 男がポンとパソコンのキーを叩くと、それまで閉じられていた観音開きの大扉が
ゆっくりと開き始めた。そしてその戸口から、溢れんばかりの光や緑の風と共に、甘
い香りが吹き込んで来て……
「アロ〜ハ〜」
 部屋の中には、もう腰蓑を付けた美女たちが歩み入り、二人の男たちに歓迎のレイ
と花飾りをかぶせ掛けていた……。
                  (完)

2001年12月09日21時39分26秒投稿

S.S☆「最初に言葉ありき」☆     あや太郎

 最初に言葉ありき。
 言葉ありて世界ありき。
 神の言葉により造られしこの世界は七日間の後、現在の世界となれり。
 果して現在、その世界は荒れ果てたり。故に人類も滅びに向かわん。
 現実と未来に絶望せし人類は神にこう問いかけん……
「神よ……なぜこの地上に降臨したもうて地球と人類を救いたまわん?」
 然して神はこう答えるのみ。
「最初に言葉ありき。最初に神の言葉ありき」
 悲嘆にくれつつ、人類また叫びけり。
「神の言葉ありて世界の構築は成れり。ならば世界の事は本来神の責任なり。ならば
何故神御自ら降臨たまわり世界を再構築されたまわぬか?」
 然して神また悲しげに答えけるのみ。
「神の言葉ありて世界の構築は成れり。これ即ち、神は言葉のみにて世界を造りたる
ものなり。言葉のみにて世界を造りし所以は、これ即ち神は言葉のみしか持たざりし
故なり」 これを聞き、人類驚きて問い直すなり。
「これ余りにも異な事なり。神は言葉より他に持てる物なしとは。神は言葉より他に
持てる力無しや?」
 神、また悲しげにこう答えるなり。
「実にこれ真実なり。神は言葉より他に持てるものなし。言葉より外の通力を持たざ
りしものなり。故に……故に神は世界創造以来、一度も地上に降りた事なし」
 人類ここにすべてを悟りたるなり。
 かつて幾度神の噂聞けど、果してその実像を見ざりし訳なり。
 その刹那、人類大いに絶望せり。然して間もなく大いに安堵せしなり。
 曰く、神よりの解放なり。これ神からの解放なり。
 もはや神と人の領域を意識する事なし。
 かつて神を頼み失望せしこと幾万度あり。神を恐れ神を恨みしこと幾万度あり。
 然してこの後、もはや神を頼る事なし。神を恨む事なし。神を恐れて怯える事なし。
 これ即ち「神よりの解放」なり。これ即ち「神の領域」よりの脱却なり。
 神の楽園を追われ、今人類はようやく自由を得たり。何にも拘泥せずその持てる力
を発揮すべき時来たり。
 間もなく、人々は新たなる工夫を始めり。新たなる努力を始めり。
 やがて荒れ果てし地上は、徐々に輝きを取り戻したり。
「最初に言葉ありき」
 これ即ち世界の始まりなり。
「最後に言葉ありき」
 これ即ち世界の再生なり。
 あぁ、有り難きかな、神の御言葉。あぁ、尊きかな、神の告白。
 人は、神の言葉により、再び命を得たり。神の言葉により、よみがえりたり。
 神は「言葉」により地上に降臨したまえり。神は「言葉」により、ここに人々を救
いたまえり。かくして地上は神と人の楽園と成り得たるなり。
                  (完)

2001年12月08日21時21分42秒投稿

阪神の監督交代のどたばた劇を見ていて、思ったこと。

 久万オーナーの奥さん、巨額脱税してくれへんかなあ・・・。

                       淀川のへりくつ屋

2001年12月08日15時00分18秒投稿

S.S☆「ケバい奴ら」☆     あや太郎

 スタジオには超ミニを履き、髪を染め、白い爪と眉と唇の黒こげ顔が並んでいた。
「本日は近頃のファッションについて、うるさがたの主婦の皆さんにご意見を頂こう
と思っております。先ずこちらのショッキング・ピンクのセーターとキンキラ眼鏡の
奥様……どんなご感想をお持ちですか?」
「もう訳が分からない恰好をしてますわねぇ。服装も肌の露出が多すぎて破廉恥極ま
りないですけど、何よりあの化粧や顔のメイクは何とした事でしょう。ケバいやら不
気味やらで、趣味の悪い事おびただしいわ。わざわさ顔を黒塗りして山姥みたいな風
貌にしたり、白い唇や爪で雪女の真似をしたり、もうセンスを疑うと言うほかござい
ませんわね。間違ってもウチの娘にはあんな無様な格好はさせませんわ、ホホホホホ」
「うるさいわねぇ。ほっといてよ、クソババぁ!」
 素直に切れた女の子たちはさっさと退出してしまった。
「これはこれは……真っ向唐竹割りの批判と口汚い罵声の応酬になってしまいました。
ファッション・コーディネーターの皆さん、今のご意見を聞いて、どんなご感想をお
持ちですか?」
「いやぁ、ファッションは世に連れ、世はファッションに連れと申しますように、服
装も髪形もメイクも装飾品も、時代が変われば次々新しい奇抜なものが出てくるもの
でしてね、お怒りになっている奥様も、お若い頃は、恐らく当時の年寄りのヒンシュ
クを買うような、飛んだファッションをなさってたんじゃないですか?」
「それでは伺ってみましょう。先程の奥様……やはり若い頃は、派手な服装やお化粧
をなさってたんでは?」
「とんでもない!私の若い頃はそんな派手な格好も破廉恥な化粧もしてませんでした」
「でも、本人はそう思っていても、周囲の年配者は眉を顰めていたかもしれませんよ」
「絶対にそんな事ありません。第一、私らの若い頃はファッションどころじゃありま
せんでした」
「とおっしゃいますと……?」
「ツギハギだらけのモンペを履いて、防空壕から防空壕へ逃げ回ってましたから、そ
んなチャラチャラした格好なんか…」
「防空壕?……ひょっとしたら戦中世代ですか?……じゃあ、年齢ももうかれこ
れ……。派手なショッキング・ピンクに身を包んでらっしゃるんで、五十そこそこか
と思ってたんですが、それじゃ娘さんたちのほうが五十前後じゃないですか。そりゃ
超ミニや金髪をさせない筈だよ。奥さん方ももう平均寿命に近いお年なのに、よくも
まぁそんなケバい格好を……。いやぁ、ほんとにケバい…」
「うるさいわねぇ。ほっといてよ、このクソじじぃ!」
                  (完)

2001年12月07日19時33分00秒投稿

S.S☆「逆転力(ギャクテンリキ)」☆     あや太郎

 一人の修行者が居るという噂が流れた。
 もともと超能力の持ち主で、それを磨くため深森幽谷に籠もり修行の日々を送って
いるという。よくある話ではあったが、たまたま取材に行ったバラエティー番組の
ディレクターが、不可思議な現象を見せられ驚いたというのだ。それは、この手の話
題には珍しく「目に見える」一種の奇跡だったらしい。その内容も信憑性も不確かな
まま、ある日、取材陣は大挙して、その修行者の籠もる山中へと殺到した。
「あなたが、その修行者の方ですね?」
「見たら分かるだろう。こんな行者姿で、辺鄙な山奥に独り住んでるのは修行者ぐら
いのもんじゃ」
「何か超能力をお持ちだと聞いたんですが、それはどんな超能力なんです?」
「どんな能力か知りもせずに来たのか。呆れた連中だ。まぁ勿体ぶる気もないんで教
えてやろう。わしの超能力は、名付けて〔逆転力〕というものじゃ」
「ギャクテンリキ?宗教的な法力か何かですか……近頃流行りの?」
「宗教とは関係ない。それにあんな金儲けのインチキでは無い」
「恐れ入ります。目撃したディレクターの話によると、目に見える分かりやすい技だ
が、実際に見ない事には信じ難い……という事で、結局内容は分かりませんでした。
ですが、少なくとも我々は口先だけのハッタリではないと信じております。もし許さ
れるものなら一度我々にもその逆転力とやらの事を教えて頂けないでしょうか?」
「ふむ。まぁ信じると言うのなら教えてやっても良い。逆転力とは、聞いて名の如
く、あらゆる局面を〔逆転〕させる超能力の事だ。あとは実際に見ないと理解できぬ
であろう」「もしよろしければ、拝見させて頂けませんか?」
「ふーむ…。実を言えば、今は何かと準備に忙しい時なんじゃ。明日から更に深い山
に籠もり大仕事に取りかからねばならん。しかし、ひょっとすると人前に出てくる事
は二度と無いかも知れんし、こうして出会ったのも何かの縁じゃ。こんな超能力が
あったという証を残しておくのも良いだろう」
 どんな大仕事なのか……取材陣が聞きそびれている間に、修行者は林の中に一歩二
歩踏み込んで行く。皆があとについて行くと、何かを発見したらしく行者が足を止め
た。 そこには一匹の蛇と、その前で身動きできないでいる蛙がいた。
「蛇に見入られた蛙じゃ。このままだと蛇に食べられるのを待つばかり。しかし逆転
力を使うとこうなる……ん〜……ちちんぷいぷい」
 何やら安っぽい呪文を唱えると、どうした事か蛇の動きがピタリと止まり、反対に
蛙のほうが目を輝かせて蛇に近づいて行った。今度は蛇のほうが身を固くしている。
何と、それへ蛙が飛びついた。頭から蛇にかぶりつく。そして間もなく蛙は蛇を丸飲
みにしてしまった。
「何と、何と……。蛙が蛇を食ってしまった。こりゃ何がどうなったんですか?」
「運命を逆転させたんじゃよ。本来なら勝つべきものが敗れ、負けるはずのものが
勝ってしまう……こんな運命の逆転を起こす力こそ逆転力なんじゃ」
「へぇ〜…。本当にそんな超能力があるとすれば凄い話だが、でも今の蛙は結構図体
が大きかったし、南米には蛇を食べる蛙がいると聞きましたよ。たまたま強い蛙と弱
い蛇だったんじゃないんですか?」
 記者の一人が疑念を呈した。
「ふむ。疑う気も分からんではない。それではもう少し分かりやすい逆転劇をお見せ
しよう。誰か携帯用のテレビを持っとるかね?」
 そこらはマスコミ関係者だ。録画・録音装置からモニター一式は常に備えている。
「もしスポーツ中継をやってたら映してくれ」
「ハイ。確か巨人・阪神の試合があるはずですよ……。あ、これだこれだ。さぁ、映
りましたよ」
 試合は九回裏まで十対零で案の定巨人のリード。阪神は惨敗目前であった。
「では逆転力を発揮してみよう……ん〜……エイヤ〜!」
 今度は少し時間と気合を掛け、念じたようだった。するとその九回の裏、俄然阪神
の猛反撃が始まった。ヒット、ヒット、四球に又ヒット。巨人のリリーフは何故か総
崩れで、それにエラーが加わり、いつしか三点差。そして最後は逆転サヨナラ満塁
ホームランが出て驚天動地の大逆転となった。
「こりゃ驚いた。こんな大逆転は見たことが無い。しかも勝ったのが阪神のほうだか
らもっと信じられない」
「うん、確かに珍しいね。でもしつこいようだが、これでもまだ〔たまたま〕という
事はある。野球は筋書きの無いドラマだからねぇ。まだ偶然の入り込む余地は残され
ているよ」
 ずいぶん失礼な感想を聞いて、行者は意外にも笑いだした。
「ハハハハ、疑い深い人達じゃ。面白い。そこまで疑われるのもまた一興。よろし
い、もっとあり得そうもない逆転を見せてやろう。テレビで世界のニュースは見られ
るかな?」「それなら、衛星放送をキャッチしましょう。……ほら映った。アメリカ
のニュース番組です」
 ニュースのテーマは経済動向だった。世界一の大金持ちを紹介したあと、失業に喘
ぐホームレスたちの嘆きと訴えを取り上げていた。
「それでは……あの大金持ちと、最後に映った失業者の貧富の差を逆転させてみよ
う。今夜ひと晩で運命を入れ換えて、明日の朝までに境遇を逆転させて見せる」
「まさかぁ……」
「もう一度今の二人を録画で見せてくれ。よく覚えておきたまえ。この二人に逆転力
を施してみせよう。んんんん……エイヤ……ター!」
 今まで以上に気合を込め、呪文を掛けた。少し疲れた顔で行者が言う。
「さぁ、明日からは大仕事が待っておるから、わしゃもう寝るぞ。それではゴメン…」
 掘っ立て小屋のムシロの上で、取材陣が居るのにも構わず行者はゴロリと横になっ
て眠り込んでしまった。
 交代で仮眠しながら朝まで付き合った取材陣の一人が、朝一番に騒ぎだした。
「大変だ。世界のニュースをモニターしてたら、本当に成ったよ」
「何が本当に成ったんだ?」
「ほら、昨日の晩の念力さ。あの大富豪が事業の失敗と脱税で逮捕されちまった。全
財産を失った上に、一兆円ほどの借金を抱える事になったらしいぜ」
「こりゃもう偶然とは言えんな。もう一人のホームレスのほうはどうなったんだろう
?」「さぁ……。こっちの人物は無名人だから確認できるかどうか…。おや、今映っ
てるのは昨日の晩に見た失業者じゃないのか?」
「どうもそうらしい。なになに……宝くじに当たって百億円稼いだって!……それを
またラスベガスへ持って行ってギャンブルをしたら、一兆円に増えただって!なんて
こったい…」
「逆転だ。正に運命の逆転だ。あの逆転力は本物だったんだ!」
「超能力の先生、起きて下さい。実現したんですよ。おっしゃってた事が」
「何を騒いでおる。だからインチキではないと言うておったろうが。そんなケチくさ
い事で驚いてる暇はない。わしはいよいよ今日から大仕事に取りかかるでな。邪魔を
せんといてくれよ」
「先生……大仕事とおっしゃってましたが、一体何をなさるつもりなんです?」
「この逆転力を使って……世界中の人間の運命を逆転させるんじゃよ」
「えっ!世界中の人間の運命を?すると、どうなるんですか?」
「幸不幸が入れ代わる訳じゃな。つまり不幸だった人や貧しかった人は一転して幸せ
になり、幸せだった人は一変、不幸のどん底に落ちるという訳だ」
「フェ〜……そんな事が本当に起きるんですか?いや、先生の力ならあり得る話だ」
「しかし、そんな事が実現したら大変な事になりますよ。文字通り天地が引っ繰り
返ってしまう。いや、不幸だった人は幸せになれるから良いけれど、幸せだった人間
はいっぺんに不幸になっちゃうかも知れないんでしょう?それはちょっとひどいん
じゃないですか」「そうかね?……でも今まで良い目をして来たんだから良いじゃな
いか。そうでないと、不幸をかこってる人間はどこまでも不幸のままだし、貧乏な人
間はずっと貧苦に喘ぎっぱなしだ。それに大半の人間は、それほど極端に幸福でも不
幸でも無いだろう。ちょっと幸せかちょっと不幸か、そのどちらかだ。それなら大し
た違いは無いさ。いや、ほとんど気づかないんじゃないかな。あんたたちだって、そ
うだろうが?」
「ええ、まぁ、一応好きな仕事はしてますが、家庭的に幸せとは限らないですし、一
刻一秒を争う仕事のために、いろんな物を犠牲にして来ましたからねぇ」
「それなら却って幸せになるかもしれんな。いや、結構結構。世の中はとかく不幸な
人間が多い。それを悟ってわしはこの逆転力を磨いたんじゃ。すべての人間の幸不
幸、運不運、貧富や勝ち負けを逆転させれば、恐らく幸せな人間のほうが多くなるの
ではないかとな。だから、これから山奥に籠もり、誰にも邪魔されないで全力を集中
し、この世の中を大逆転させるつもりなのだよ。これも一種のクーデター……天下を
覆す世直しという訳だ」「世直しか……。しかし何だかシックリ行かないものが残り
ますねぇ。そんな不思議な力で一瞬の内に境遇が好転しても、みんな嬉しいでしょう
か?幸せというのは努力して掴む物の筈ですよ。それに何より、幸福の絶頂から不幸
のどん底へ転落させられる人間が可哀相ですよ」
「そういう転落した人間こそ、努力して這い上がれば良いではないか。たとえ一度で
も、一瞬でも栄光や幸福を掴んだ後なら、それだけで良しとすべきだろうよ。さて、
いずれにしてもわしの決意は変わらん。お前さんたちが実力行使で止めない限り、こ
の大仕事をヤメるつもりはないからな。それとも、力ずくで、わしを引き止めるかな
?」
 取材陣は色めき立った。このままでは世界に大変動が起きる。正に世の中が引っ繰
り返りかねない。それを予想できる立場に在る自分たちが、黙ってこの行者を思いの
ままにさせて良いものかどうか。
 見る間にも行者は森のなかへと踏み込み、後ろ姿が小さくなって行く。
「ど、どうする?ほっといて良いのか?」
「分からん。みんなそれぞれの意志で決めるほかないだろう。引き止めるか、行かせ
るかを…」
 取材者たちは大急ぎで、自分たちの境遇や、周囲の出来事に思いを馳せた。
……どう考えても、不幸で不運な人間が多い。
 行者を引き止めるべきか、止めざるべきか……ついに一同の足は一歩も動くことが
無かった。
 その後、世界に大変動が起きたのかどうか……取材した人間たちにも判断が付かな
かった。インチキだったのかも知れないし、志(こころざし)半ばで行者が倒れたか
も知れない。いや、ひょっとすると、あのとき見せられた奇跡もいわゆる「気のも
の」で、そもそも不幸と幸福の違いだって、その日の気分次第でどう見えるものやら
知れたものではないような気がして来た。
「結局、幸福な人と不幸な人は入れ代わったんだろうか……?」
 何年たっても結論が出ない所を見ると、人類全体の運命の逆転など大した事件では
ないのかも知れなかった。
 それは広い世間に小さな波風を立てるだけの些細な座興……「運命」とはそれだけ
のものなのかも知れなかった。
                  (完)

2001年12月06日21時44分05秒投稿

今日は、亀虫ぷっぷです。

12月4日 ワッハ上方レッスンルーム 「第6回 桂 吉弥のお仕事です。」

出し物

●「御挨拶」  桂 吉弥  
●「十徳」   笑福亭 由瓶
●「不動坊」  桂 吉弥

 中 入

●「たいこ腹」 林家 花丸
●「お玉牛」  桂 吉弥

同夜、新しいNHKホールで〈枝雀一門会〉が催されてました。
ハガキだして当たったら無料というやつ。
それに対抗して…という訳にはいかずこちらは有料でした。(当たり前やがな)
ワールドカップサッカー神戸会場のボランティアに採用されたとか。
チケットが買えんので何とか只で…という不純な動機。
スタジアム内の案内係やったら目論見通りやけどもね。
下手したら幾重にも設置される持ち物検査の方へ廻されるかも知れんのですと。
決定した配置は次のこの会にて発表されます。
長講「不動坊」が控えてるもんで「御挨拶」ではそんな辺りの話をちょろっとだけ。

その「不動坊」は師匠の得意ネタ。
当然吉朝さん風味でしたけど、まだ充分熟れて無い感じでしたな。
細かい部分で言葉を噛んだり間違ぉたり、笑い処を外したり…。
私の頭の中では吉朝さんに加えて枝雀さんまで登場したはりました。
これでは太刀打ちできんわね。

「お玉牛」で夜這いを掛けた小突きの源太が、牛のお尻をお玉の頭やと思いますな。
次に逆方向の角をこうがいと見て
「あ、こっちが頭や。」
そしたらさっきのお下げ髪とか鬢付けは何やったのか、気にならんのやろぉか?
目的達成間近で気も漫ろなんやろぉか?
なんせ実体験が無いもんで…けど、分かるよぉな気も…。

差歯が抜けたままの花丸さん。
「たいこ腹」は林家の十八番ですな。
体型も手伝ぉて先代小染はんのが秀逸でした。
花丸さんは太鼓腹とは程遠い体型なもんで、ちょっと損したはりますかね。
まぁ、率無くこなして結構結構。

鶴瓶さんの11番弟子、由瓶(ゆうへい)さん。
大阪の人や無いんでしょぉか、時々言葉の端っこに異質なイントネーションが。
諄い口調とでかい声で未整理な枕を長々と…これだけで下りはるのかと思いました。
そこそこは面白かったんですけどね。
肝心の「十徳」はほとんど笑える処が有りませんでした。

恒例の米朝一門顔見世大興行の裏話なんぞもちらっと。
見えんとこでは色々あるんですなぁ…ふぅ〜ん…なるほどねぇ…。

2001年12月06日15時34分42秒投稿

S.S☆「味方に付ければ」☆     あや太郎

「みんな、社会に出て、一番怖いのは何だ?」
 初めての同窓会で、まだ学生気分の抜けない連中がウダウダ喋っている。
「そうだなぁ−−−やっぱりその筋の連中かな。うちの会社にもよくやって来るんだ
よ」 商社勤務のAが言った。総会屋関係の事らしい。
「まだあんな連中は目的がハッキリしてるからやり易いよ。うちなんか思想的な問題
で、よく街宣車が押しかけて来るんだ。ああいう損得抜きのほうが厄介だぜ」
 マスコミ関係の仕事をしているBが囁いた。
「俺はそういうのを取り締まる警察のほうが苦手だな。何もしないと思ったら急に手
入れが入ったりして大慌てさ」
 風俗業界に身を投じたCがボヤいている。
「警察だって税務署だって入って来れないような連中もいるぜ。どんな黒幕が裏に居
るのか知らないけどさ。そんな勢力に睨まれたらマットウな会社はひとたまりもないよ」
 中規模のメーカーに勤めるDが声を潜めた。
「影の勢力って言うと、国際経済を支配しているっていうあのY教とY資本なんか、
やっぱり怖いらしいぜ。ヤツらの作った国際ルールに合わさないと、世界的な企業
だって潰されちまうって言うしさ」
「その背後に居るのはU国の諜報機関だって聞いたけど、どうなの?」
「それをまた操ってるのが民族主義団体のWじゃないのかな。それをまた裏で糸を引
いているのが…」
「おいおい、それじゃキリが無いよ。第一そんなに怖がってばかりいちゃあ何にも出
来やしない」
「でも怖いものは怖いよ。あれだけ強大な力を持ってるんだから」
「いくら力があったって、怖がる必要なんか無いさ」
 中の一人が何やら自信ありげに胸を張った。
「どうしてだい?」
「強大な勢力を敵に回すから余計な心配をしちまうんだよ」
「じゃあ、どうすればイイんだよ?」
「Y教に入信して、W組織に入会して、U国の諜報活動を手伝いながら、右翼系の警
察官になればイイのさ」
 青年たちの前途は洋々であった。
                  (完)

2001年12月05日21時35分13秒投稿

下駄屋の喜六

今宵の夜空は神秘的なまでに美しい。月も星もキラキラと黄金色に輝いています。頭
を冷やすために庭に出てみて感じました。

明日の夜、共に星空を見上げてみませんか?月と星は天の穴、吉行淳之介やったか。

2001年12月05日01時36分50秒投稿

S.S☆「現実逃避」☆     あや太郎

「あれは一種の現実逃避だな。そんな情けない事するな」
 部長が若い社員たちに仏頂面で言った。
「そんな大げさな…。テレビゲームをやっただけなのに…」
「あんな虚構の作り物を相手にストレス解消しようなんて不健康だな」
「じゃあ、バーチャリティなんかも駄目なんですか?」
「バァチャンか何か知らんが、そんなウソの世界で遊んでどうする。厳しい現実から
目を背けようとばかりしてるとボンヤリ無気力の人間になっちまうぞ。もっと現実と
向き合うような健全な遊びができんもんかね」
「私は映画でストレス解消してるんですよ」
「わたしは音楽さえあれば気分転換できますわ」
「感心しないねぇ。所詮は他人が作った物だろう。万事が受け身なんだよ。能動的で
ないんだなぁ」
「僕なんかスキューバ・ダイビングにハマってしまいましてね。あれは良いですよ、
健康的で。海のなかに入ると、地上の雑音が聞こえなくなって、別世界に来た気分です」
「イカンなぁ。それも現実逃避じゃないか。辛い現実から逃げようという浅ましい魂
胆だろう。たとえ苦しくても現実は現実なんだから、常に正面から対決しないと、い
つまでたっても解決できんぞ。もって現実と向かい合いたまえ。君らと話してると、
消極的で将来が思いやられるよ。さぁ、酒でも飲んで気晴らしするか−−」
                  (完)

2001年12月04日18時40分43秒投稿

たかさごの穴子

大島はんが書いてる「顔のデカイ呼び込みのおったん」やけど、出稼ぎやったらしい
でぇ〜。
レア物の商品もさることながら、ヤクの売買が本業らしい。
私もついつい買うてしもたがな……白い白い……あっ!やばい!
二日酔いにも効く白い錠剤。

2001年12月03日22時52分22秒投稿

S.S☆「地上絵」☆     あや太郎

 我々は銀河の辺境に在る未知の星系に探査船を乗り入れた。
 どこにでもある平凡な恒星のその周囲を廻る惑星一つ一つをスキャンする内、軌道
の内側から三番目の星に生命反応を発見した。
 宇宙法により、直接発展途上の生物に会ったり文明に干渉したりするのは禁止され
ているため、我々はその星の衛星に降り立ち、観測基地を設けて、目の前の青い惑星
を観察し始めた。
 その星はいかにも生命に溢れていそうだった。そして間違いなく知的生命の進化し
ている形跡があった。
 電気や電波エネルギー、核反応こそ観測はされなかったが、僅かながら化石燃料を
使いはじめた形跡があり、何よりかなり巨大な構築物が望遠装置により確認された。
 しかし幾ら将来が楽しみな知的生命が居るとしてもこれ以上近づけないという制限
がある限り、観測活動は停滞しがちだ。そんな退屈な研究生活の中で、我々はフト面
白い暇つぶしを考えだした。
 空気も水も無い砂漠だけのこの衛星の上に、何か「絵」を書いてみようという悪戯
だ。キャンバスはもちろん有り余っている砂漠である。我々はとあるクレーターを選
び、その中で探査車を疾駆させて壮大な「絵」を描き上げてみた。
 見物人は無論、小型離着陸船で衛星の軌道上から眺めるのだ。
 観測隊員の一人一人が巨大な砂絵を描いて採点し合う−−芸術的センスと運転技術
を競う洒落た暇つぶしだった。我々は退屈な観測作業を手短に切り上げ、連日「絵」
を描いては軌道上から見物するのを楽しみにした。
 しかしその見物をしていたのは我々だけではなかった。
 ある日、目の前の第三惑星を観測していると、我々はとある大陸の赤道付近に一枚
の「絵」を発見したのだ。それは我々の一人が描いた母星に住む「鳥」の一種だっ
た。そのあともその「平原」には次々と巨大な地上絵が現れた。四足動物の絵、八本
足の生物の絵、魚類の絵、幾何学模様、そして我々自身の自画像…。無論、以前には
無かったそれらの地上絵はすべて我々観測隊員がクレーターの中に描いては消して
行った絵をモデルにして描かれたものに違いなかった。
「かなりの天文観測と土木工事の技術を有している」
 我々はいよいよこの惑星の知的生物たちに関心を深めたが、それも束の間、我々の
滞在予定期限が尽きてしまった。
「あらたな未知の世界を求めて−−」
 我々は衛星上の施設すべてを、痕跡の残さらぬよう撤去すると、名残惜しいあの星
の前から立ち去った。
 何百年かのち、我々が再びこの星を訪れた時、あの地上のオブジェが残っているか
どうか−−そして我々の自画像もまだ痕跡を留めているかどうか、それを見定めるの
が我々の大いなる楽しみである。
                  (完)

2001年12月03日21時49分46秒投稿

今日は、亀虫ぷっぷです。

12月1日 TORII HALL 「TORII寄席 百回記念落語会」

出し物

●「動物園」    笑福亭 たま
●「ちりとてちん」 桂 こけ枝
●「天王寺詣り」  桂 雀々
●「へっつい盗人」 林家 染語樓
●「高雄」     桂 春團治
●「百回記念特別対談 ミナミの思い出」 桂 春團治/聞き手:桂 小米朝

百回記念という事で放送局、新聞社から取材が来てました。
開演前、会場をヴィデオカメラがうろうろ。
なぜか蜂が一匹ブンブン。
捕虫網を持った小米朝さんがあたふた。
そんなこんなの内に無事始まりました。

春團治師匠の「高雄」。
相変わりませずばかばかしくも華麗な高座。
が、扇子の簪を揺らすお手が僅かに動いたはりました。
以前は微動だにせんかったんですけどね。
こんな事言うてなんですが、やっぱりお歳は隠せませんな。
けど毎度ながらの艶っぽい幽霊でした。
高雄の登場観るだけでも値打有りますな。

染語樓さんは先代の息子さん。
一染時代から結構面白いなと思ぉてました。
何時も枕で言いはります。
「そめごろうと言うても市川ではありません。
 しかし、私もサラブ(ちょっと区切って)レッドなんです。
 小米朝だけがサラブレッドではございません。」
本編は変わってもこれは一緒なんですけど、毎回笑ぉてしまうのは何故?

雀々さんの「天王寺詣り」は初めてでした。
かなり平均年齢の高い客席でしたけど大受け。
世代を越えた笑いも充分で先は明るいぞ。
犬のクロに戒名を付けよぉとする演出は雀三郎さん流。
雀さんの〈釈一匹ワンちゃん〉〈釈一匹ワンちゃん大行信士〉に対して雀々さんは
「なんやら居士ちゅうのが多いさかい〈釈一匹ワンちゃん大居士〉。」
オリジナルには叶わんか。

その雀々さんに
「あれはいかん。卑怯や。」
と言わしめた風貌の持ち主、こけ枝さん。
見た目50台、実年齢35歳。
20歳前後から現在のよぉやった頭が一遍見たら忘れられません。
従って名前も一発で憶えます。
ちょっとした…いや、かなりの武器やね。

冒頭に書いたよぉな事情で、空気が落ち着かん状態で上がりはったたまさん。
ちょっと気の毒。
ま、この人にしたら大したハンデでもないか。

春團治師匠と小米朝さんが揃ぉたら舞台が華やぎますな。
先代の事、この世界に入った経緯、当然のごとく師匠の若かりし頃の艶話に及んだん
ですけど、楽屋の奥様に気ぃ使ぉてか肝心なとこまではなかなか口割らはりません。
やっと中の一人の事を千日前の芸子さんとまでは白状しはりましたけど、遂に名前は
聞けずじまい。
もてはったんやねぇ。
滅多に聞けん三代目の落語以外のお話、よぉ喋ってくれはって対談大成功でした。

2001年12月03日18時24分43秒投稿

大島 紬で〜す!

先日某風俗店が立ち並ぶ某所を歩いていたらイキナリ
腕をつかまれ、
「ねぇちゃん、ねぇちゃん、エエもんあるねんけど、
ちょっと寄っていきぃなぁ〜」との呼び込みがあった。

無視して通りたかったのだが、あまりにもその呼び込みのおったんの
顔が大きすぎて、前が見えずしゃーないから話だけ聞くことに。

するとその呼び込みのおったんは、なにやら怪しげな袋から
怪しげな某品を取り出し言った。

「これな、昭和63年頃にな出回ったんやけど、非売品やしな
所謂レアちゅうやつねん、売ったらエエ値がつくこと間違いなし!や!!
どやどや、ねぇちゃん、この話一つ乗ってみぃひんか?」

なんか、うさんくさいなぁ〜と無視して行こうとしたのだが、
あまりにもそのおったんの顔がでかすぎて、前が見えず
躊躇していたら、いつのまにやらそのレア物は私の手に…。

そんなこんなで、今そのレア物は私のオークションブースの一角に
鎮座ましましております。
「ほんまに高値つくんやろなぁ〜?!」

興味のある方は、どないかしてそのレア物にたどり着いて
アクセスしてみてね!!

ほんで、アクセスしてそのレア物を覗く際には、
必ず、桂S枝口調でドアを開けながら言うように!

「レア〜!?、盛り上がってるかぁ〜?」
「お前が来るまではな!」

2001年12月03日07時15分29秒投稿

S.S☆「ゾンビ」☆     あや太郎

「やっぱり孫も帰ってきた」
またゾンビが生き返ったぞ〜!」
 田舎町はその話題で持ちきりだった。
「あいつの祖父さんも父親も同じだった。死んだと診断されて墓に埋められて…十年
経つか経たない頃に、どこからともなく戻って来るんだ」
 死者が蘇ったという事件を取材に来た記者に島民は大仰な身振りで話した。
「あそこは代々そんな家なんだよ。一度死んでも必ず何年後かに生き返る。だからこ
の島じゃゾンビ親子と呼ばれてる」
 ゾンビと言えばカリブ諸国で行われるブードゥー教に付き物の蘇る死霊だ。どうも
フグの毒「テトロドトキシン」を用いて一度仮死状態にした人間をさも生き返ったよ
うに見せかける呪術であるらしい。もしその「仮死状態」を利用しているとしたら?
しかし何のために?
「あのぅ…付かぬ事を伺いますが−−今回生き返ったと言われる人は…以前借金なん
かしてませんでしたかね?」
「ああ、そう言や大分あちこちに借りてたなぁ」
「それじゃ、その父親とお祖父さんは?」
「そう言や、あん時も大きな借金をしてたって聞いた事がある」
「やっぱり」
「何がやっぱりだね?」
「これは借金逃れの策略ですよ。フグの毒を少なめに飲んで仮死状態になり、死んだ
ふりをして土葬してもらう。そして参列者が引き揚げた所で家族が掘り出して、どこ
かに雲隠れしておく。あとは借金の返済義務が時効になるのを待って、また自分の家
にふらりと帰ってくる…という寸法じゃないのかなぁ」
「ふーむ、そう言やぁ三人とも大体そういう頃に戻って来てたなぁ…」
 田舎の人は純朴だ。今頃気づいている。
「借金逃れの為にゾンビの真似をしてたとは、太い奴らだ。そう言や、俺も先代に幾
らか貸してたっけ。ようし、あの孫っこの所へ行ってトッチメてやる」
 他の島民も連れ立って、ゾンビ親子の許へ詰めかける事になった。これは取材の
チャンスと記者が駆けつけると、どうした事か抗議の一団はバツの悪そうな顔で引き
揚げてくる所だった。
「どうしたんですか、皆さん?まだ白ばっくれてるんですか?」
「いや、実は…思い出したんだよ」
「何をです?」
「三人とも死んだ時は…火葬にしたんだっけ」
                  (完)

2001年12月02日14時09分07秒投稿

S.S☆「胴切り」☆     あや太郎

 江戸の町に異常な事件が発生した。何と人間の下半身が大川に浮いたのだ。この猟
奇的とも言うべき殺人事件に町中が騒然とした。
「お奉行、お呼びですか」
「他でもない、例の事件だが…死体の身元は分かったのか?」
「はい、すぐに分かりました。兄が風呂屋の番台をしておりまして…」
「兄の事などどうでも良い。本人の事を話せ」
「それが…兄から話さないと説明しにくいのです。…この兄というのが元々は大工で
して、ある夜、酔っぱらって夜道を歩いているとき、辻斬りに遭いました」
「ほぉ…殺されたのか?」
「何と胴体の中程から真っ二つ−−ところが驚いた事に、この男は死ぬこともなく、
しかも切り離された下半身のほうも至って元気で、そのうち喋りだすやら壁土踏みの
職人になるやら−−」
「ふむ、その話なら聞いたことがある」
「兄のほうは、上半身だけでも出来る仕事として風呂屋の番台を勤めるようになり、
兄弟それぞれ元気に暮らしておりました」
「ふむふむ、それから?」
「そのうち、兄のほうが風呂屋の客だった娘を見初め、るでたく祝言−−しかし悲し
いものですなぁ。なにせ上半身の悲しさ、何かと夫婦生活にも齟齬を来たし、関係が
ギクシャクしていたそうです」
「身につまされる話であるな」
「そこへやって来たのが弟の下半身でした。寂しい思いの新妻に巧みに言い寄り、元
は同じ人間なのだから、兄の嫁は弟の嫁…と、たぶらかしたようです」
「ふーむ…やるもんだのぉ」
「あとはもう下半身の強み−−ぐいぐいと嫁を攻め落とし、近頃ではすっかり嫁も弟
のほうへ入り浸りだったそうで−−−」
「なるほど。それでは弟殺しの下手人は…?」
「はい。嫉妬に狂った兄でした」
「何と−−−下半身を殺したのは上半身だったのか」
 奉行も呆れるやら感心するやら−−
「思えば、どちらも可哀相な身の上だのぉ」
「はい。不憫な身の上と身の下でございます。さて、この裁き、どう致しましょう?」
「ふむ−−なにせ元々が自分の身体であるから、殺しの罪には問えぬであろう」
「それに不義密通は死罪に値しますから、殺されても文句は言えますまい」
「いや、弟を不義密通と言うのは可哀相じゃ。それは不問に伏そう」
「なぜでございます?」
「恋に上下の隔ては無い」
                  (完)

2001年12月01日13時42分51秒投稿

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