過去のドンドコ掲示板
2001年09月01日〜15日

S.S☆「コピー・アイドル」☆     あや太郎

 アイドルの星賀光は売れに売れていた。
 連日連夜のステージを勤めてもまだ注文をこなせない。
 断るのは簡単だが、何と言っても売れている時期はアッと言う間だ。もっと効率よ
く稼ぐ手は無いか−−事務所サイドは思案を巡らせた。
「コピーを使うか」
「えっ…」
 黒原社長の提案にマネージャーの瀬古田が絶句した。
「つまり…あいつらを使うんですね」
「そうだ−−今までは光が倒れた時だけ使ってたが、これからは堂々と舞台を勤めさ
せるんだよ」
 男性アイドルなどというものは所詮似たり寄ったりの無難な容姿容貌だ。次々に同
じタイプの新人をデビューさせる事になる。そして売れるのは極々一握り。つまり舞
台裏には「売れ残り」の似たもの軍団がイヤと言うほどアブれている訳だ。そんな連
中の顔に少々手入れをすれば、もう幾らでも売れっ子のダミーが出来上がる。この事
務所もそんなダミーを一人二人持っていた。
「今度は小さな余興やサイン会じゃないから、ちょっと顔の手入れも念入りにやらん
とな」
 つまり整形しなおして声真似・振り真似も入念にということだ。
「まぁ、光の真似なら大丈夫でしょう」
 下手の真似は楽なのだ。
「よし、それで行こう。アブれてるタレント予備軍の中から、もう二三名ピックアッ
プして、顔を直しといてくれ。じゃあ作戦開始だ」
 かくして芸能界らしい怪しげな企みは実行に移された。
 絶頂アイドル・星賀光そっくりに改造されたコピー軍団は日本全国を巡回し、各地
で連日連夜、コンサートや催し物を熱演した。
 悪どい中にも、最初のうちはまだ遠慮があった。公演時間と交通手段を綿密に計算
し、一応移動可能な範囲でだけ仕事をさせていた。二十四時間休みなしではあったが
決して不可能ではない…という言い訳が成り立つ。しかしそれも利益の大きさに目が
眩み始めると少々手荒くなって来る。先ず移動時間がほとんど無くなった。
「どうやって移動?」−−「空飛ぶ星賀光」−−そんな驚きと称賛が浴びせられるう
ちはまだ良かった。ますます図に乗った事務所側がついに同じ時刻、異なる場所の公
演を強行しはじめた。そして一年ほど経った頃、ついにその報いが来た。
「星賀光、全国五ケ所で…同時公演!」
「テレビの裏番組にも二つ、三つ…」
「悲劇…本人同士が舞台で鉢合わせ」
 事務所サイドも釈明会見を開かざるを得なくなった。
 それに先立ち、社の幹部が打合せをしていると、またしても社長の爆弾発言が飛び
だした。
「事実を闇に葬る方法が一つだけある」
「あのぅ、それはひょっとしたら…?」
「そうだ。可哀相だが光には消えて貰おう」
「止むを得ませんか…。それで、その他のコピーたちは?」
「ふーむ、それも口封じせねばならんだろうなぁ…」
 数日後、哀れ星賀光は東京湾に浮いていた。そして有ろう事か、全国各地の海辺や
河川でも次々とコピー軍団の水死体が発見された。
 スポーツ紙とワイドショーにはこんな見出しが踊っていた。
「星賀光−−−今度は同時大量変死!」
                  (完)

2001年09月15日21時05分43秒投稿

こんにちは、会員番号245番です。
 わたしのまわり。知り合いの、国立大学医学部の4年生の息子さん、カナダから、
ニューヨークについたばっかりでした、おかあさんは半狂乱でした、無事が確認され
ました。
 知り合いの娘さん2人、ひとりは16日に結婚式をあげて、ニューヨークに新婚旅
行でしたが、国内に変更しました。もうひとりは23日に結婚式を挙げて、タヒチに
新婚旅行に行く予定ですが、両方の親から、行くなといわれています。
 ぺーさんの職場の、女性ハワイからかえれません。
 わたしが、行ってる職場に、勉強にきてた、大学院生も、ハワイからかえれません。
関係がないとおもっていたのに、こんなに影響があります。本当に恐ろしいことです。
 お亡くなりなられた方の、御冥福をお祈りいたします。怪我をされたかたの御回復
を、お祈り申しあげます。

2001年09月13日23時33分44秒投稿

S.S☆「半魚人の嘆き」☆      あや太郎

「情けないなぁ…」
 半魚人がタメ息をついた。
「どうしたんだね。どこか具合でも悪いのかい?」
 近所のピラニアが心配して訊いた。
「どうにも悲しくってねぇ」
「分かった−−近頃、川の水が汚れて住みにくくなった事だろう。森林伐採やら農薬
のせいでアマゾンもすっかり汚染されちゃったからなぁ…」
「それもあるけどさぁ…」
「そうか−−大気汚染もあったっけ。特に半魚人さんは陸にも上がるから呼吸する時
に大変だろうな」
「まぁ、それも困るけど、また別な悩みでね」
「人間の調査隊が入ってきて捕まりそうになったのかい?」
「いや、もっと精神的な問題なんだ」
「と言うと−−テレビ局なんかがどんどん奥地に入ってきて、プライバシーが危うく
なってる事かな」
「いや、そうでもなくってさ…」
「じゃあ、半分ニンゲンなのに選挙権が貰えない事かい?ふむ、これは重大な人権問
題だな」
 フー…と又タメ息をついて、半魚人はピラニアのそばから泳ぎ去った。
…どうせ俺の気持ちなど誰にも分からないさ…
 半魚人は、魚も大蛇も吠え猿もいない上流まで逆上ると独り悩み事を吐きだした。
「人魚は妖精扱いなのに、何で俺は怪物なんだよぉ…」
                  (完)

2001年09月13日18時50分11秒投稿

S.S☆「イヌ対イヌ」     あや太郎

 とある街角を、犬の縫いぐるみを着た男が歩いていた。
 それを見とがめたお巡りさんが一人、そばに来て男に顔を近づけた。
「ふむふむ…どうもクサイなぁ。ちょっと、キミキミ?」
 職務尋問を始めた。
「キミは、犬の縫いぐるみをかぶって何をしているんだね?」
「い、いえ、とんでもない−−決してかぶり物なんかじゃありません。これは生身の
僕です」
「何を訳の分からない事を言ってるんだ。怪しい奴め…同行してもらおうか」
 電柱脇の簡素な交番に連行された縫いぐるみ男は、頭の部分だけを剥ぎ取られ神妙
に取り調べを受けていた。
「それは何の真似だ?またこの街に探りを入れに来たんだろう。さてはお前、警察の
イヌだな」
「いや、ぼ、ぼくはそんな大それた人間じゃありません。ただ顔を隠してブラブラと
街の様子を見物しようと思っただけで…」
「それだけでも無断でやれば問題になるって事は知ってるだろう?怪しい−−どう見
ても、酔狂な見物客やマスコミ関係者じゃないな。しばらく拘留しておくか」
「いや、それは困ります。スパイじゃないですったら。どうして僕の言うことを信じ
てもらえないんですか?」
「人間の言う事なんか信じられるか。だから我々は自分らの街を作り、自治権まで勝
ち取って半ば独立した暮らしをしているんだ。よし、今回は大目に見てやるが、もし
今度、人間の警察の犬が紛れ込んで来たら容赦はせんから、そう伝えておけ。今度こ
んな真似をしたら…噛みつくぞ」
「スイマセンでした…」
 平謝りに詫びながら、警察の犬はスゴスゴと犬の警察から引き揚げていった。
                  (完)

2001年09月12日21時39分28秒投稿

今日は、亀虫ぷっぷです。

アメリカの惨状。
パレスチナ市民は笑顔でVサイン。
逆の場合もあるけど…。

輝ける21世紀は何処?

2001年09月12日18時05分10秒投稿

S.S☆「サルvsヒト」     あや太郎

 少々未来のお話−−−動物園に隣接した生物研究所で学者がチンパンジー相手に何
やら汗をかいていた。
「バ…だ。バ…と言ってごらん。バ−−バナナのバ…だよ。お前たちの好きなバナナ
のバじゃないか。さぁ、先ず唇を閉じて−−こうだよ−−歯を向かずに−−こうやっ
て…ギユ〜−−分かったか。これが唇を閉じた形だ。そしてそのまま母音の〔ア〕を
出す。ブァ〜…何がハーだ。気のない奴め。好物のバナナなんだから、バとナぐらい
発音しろよ。もう長いこと人間と付き合ってるんだから、そろそろ片言の言葉ぐらい
覚えたらどうなんだい。…それとも、おまえらはそもそも言葉を喋ろうという気が無
いのか。そうかも知れんなぁ…これまで動物園に居たチンパンジーを何百匹訓練して
も、ついに言葉を話した奴は居なかった。何がウホウホだ。
 オウムだってもっと上手に人の言葉を真似るぞ。…そうか、やっぱりお前たちの頭
には〔言語〕を意識する脳ミソがないんだなぁ。もう何百年も続けてる努力は無駄な
のかもしれない。人間と動物が会話するなんてのは夢の夢なのかねぇ…」
 慨嘆する学者の横で、チンパンジーたちはウホウホと吠え合うばかりだった。
−−「なぁ、兄貴よ」
−−「何だい、弟分」
−−「人間はいつまで俺たちに人間の言葉を教え込もうって気なんだろうな」
−−「さぁなぁ。先代も先々代も退屈な稽古をさせられたって言うぜ」
−−「迷惑な話だよなぁ。人間もこれだけ長く俺たちと付き合ってるんだから、そろ
そろチンパンジー語を話せるようになっても良さそうなもんなのにな。オウムだって
もっと上手にオレたちの言葉を真似するぜ」
                  (完)

2001年09月11日18時10分58秒投稿

毎度、丸浜です。
8月の中頃にあの「雪印牛乳」のセールスにおっちゃんが来まして、お試し商品を5
つ程置いて帰りました。
1週間後に空き瓶を取りに来て「良かったら何かとって欲しい」って言うので「ミル
ミルとってるから」って返事したら「週に2回でも、、」って汗ダラダラ流して勧誘
するので、つい「コーヒー牛乳」を頼みました。
コーヒーー牛乳は美味しい、それはエエンやけど、配達に時間がヨーワカランのや
わ。夜中の12時半から1時ごろに来るねん。
網戸にしてPCしてたら牛乳を箱に入れながら「有り難うございます」って言うねん。
これはちょっといやや。                           
             何で夜中に?

2001年09月11日13時33分47秒投稿

やっぱりドンキーです。

近所にとても小柄でかわいらしいおばあちゃんが住んでいます。
このおばあちゃんは、朝夕家の前を掃除してお花の手入れをされています 。
台風の影響で朝からすごい風でした。
おばあちゃんは、レインコートに長靴はいて出てました。
雨ニモマケズ 風ニモマケズ…おばあちゃん歩いてます。
おばあちゃんムーンウォークしてました。
おばあちゃんのかわりに
「フゥー」とマイケル・ジャクソン風にいれておきました。

2001年09月11日13時33分46秒投稿

こんにちは、会員番号245番です。ぺーさんがはいっている団体の野球大会が、
福井県の東尋坊のちかくであったので、片道280キロメートルあるので、交代で運
転して欲しいとのことで、いってきました。
 みなさんおぼえてますか、阪神大震災のあと、ナホトカ号が、重油をまいたので、
いっぱいボランティアが行って、重油を、くみだした所のちかくです。わたしは、今
日ボランティアに、いってた人にその話しをしてもらうまですっかりわすれていまし
た。人間は、身近におこらないとすっかりわすれてしまうもんですね。
 三国町にはいっておどろいたのは、サラ金の無人契約機があって、まわりに広いガ
レージがあることでした。いくら、人口がへっていてるからといってあの広いガレー
ジは、なんや、埋まる程お金かりにくるんか。とおもってしまいました。
 大型店があって、そのなかにはいってるスーパの品揃えは、都会の小さいスーパー
よりずっと、内容が良かったです。だから、小売り店が、ほとんどみつかりませんで
した。薬屋さんも、大変大きな店でした。おおもわず、高原の薬屋さんの事を、おもっ
てしまいました。また、車を持っていない、年寄りは、どないして買い物してるんや
ろと考えてしまいました。日本の何年か先は、すべての都市がそうなっているのでしょ
うか。
 あの、ハワイに行くのにサラ金にいって、お金を借りる事が、いいことだにたいな
コマーシャルが、よしとされる今やからね。あれみて、まねする人でてくるとおもい
ます。今が、大切で、過程を省いてしまう人が、多いですから。
 野球大会は、奈良県が、優勝しました。兵庫県は、2位でした。駐車場は、皆さん
景気関係ないのか、BMW,ベンツ、ボルボ、などいい車でした。なんか考えてしま
いますね。

2001年09月11日00時11分48秒投稿

S.S☆「私は貝になりたい」☆     あや太郎

 とあるテレビ局の編成部−−
「ヤマちゃん−−何だか面倒くさい仕事が来たんだって?」
「そうなんだ。子供向けの番組にも、テロップで例の〔ただし書き〕を入れろってさ」
「ただし書きって、あの〔この番組はフィクションであり…〕ってヤツかい?」
「そうだ。登場する人物や団体はすべて架空の…ってね」
「でも怪獣物やヒーロー物なんか、断りを入れなくたって分かるじゃないか」
「いや、それがね−−−主人公の真似をして空を飛んだり危ないアクションをしたり
して怪我をする子がいるんだよ。それで父兄のほうから抗議があって−−人気商売の
辛いところさ」
「なるほど−−−親が教えろって無下に断るとボイコットが心配か。でも、どんなテ
ロップを流すんだい。この番組は全部ウソですってか?」
「それじゃあ子供の夢を潰す上に、見るほうを白けさせちゃうよ。子供にも分かりや
すくてオブラートをかけた表現で、例えばこんな風だね−−皆さんはまだ小さいから
空は飛べません…大きくなってから飛びましょうね…てな調子さ」
「苦心の作だね。まぁ頑張ってよ」
  −−−−−−−−−−−
「ヤマちゃん−−また〔ただし書き〕の仕事が増えたんだって?」
「そうなんだ。CMや番組のタイトルバックにも、断りのテロップを入れる事になってね」
「どういう事?」
「ほら、近頃のCFや番組の頭じゃ、CGやアニメの合成画面をバンバン入れてるだ
ろう?あれを見て子供が無いものねだりするって抗議が来てるんだ。豹に変わる車に
乗りたいとか、踊る野菜を見たいとか」
「おいおい、それぐらいは家庭内で処理しろよ」
「なんてったって人気商売だからねぇ−−−ウサギやニンジンに成りたいと子供が騒
いでる…なんて馬鹿馬鹿しい抗議にも無愛想には出来ないんだろさ」
「気ぃ使うねぇ。まぁ頑張ってよ」
  −−−−−−−−−−−
「今度は何だって、ヤマちゃん?頭かかえちゃって」
「案の定だよ。今度は断り書きに対して〔ナメてるのか!〕って抗議が来はじめて
ね。あちら立てればこちらが立たずだよ」
「でも、それは大人からの抗議だろう?この際子供の教育上、止むなしって事で、大
人には我慢してもらっらどうだい」
「それが、小さい子供の親からも来てるんだよ。…あんなにイチイチ説明してたん
じゃ、子供の判断力や想像力が無くなるってさ」
「ほんとに、あちら立てれば…だな。それでどうなったんだい」
「一旦テロップを控えたんだよ。すると今度はまた心配性の父兄からロボットや車や
動物や果物に憧れる子供が増えて困るって…。どっちに転んでも責められるのはこっちさ」
「お気の毒さま。それにしても、本当にそんな心配あるのかねぇ…子供が機械や野菜
に成りたがるなんて?」
「あるかもしれないぜ。なにせ俺なんかもう貝になりたいくらいだからな」
                  (完)

2001年09月10日17時31分20秒投稿

S.S☆「キツネにつままれた…」☆     あや太郎

 男は山道を歩いていた。いつもと違う道だ。祝い事があって飲んでいるうちに帰り
が遅くなったので、近道を選んだのだ。不慣れな道のうえに酒が入っているから別れ
道でもようく道しるべを確認した−−つもりだったが、気がつくと元の場所に戻っていた。
「おかしいなぁ…一本道のはずなのに…」
 少し酔いも醒めてきたので、男は気合を入れ直し、もう一度道しるべの通りに歩き始めた。
 しかしまたよく分からないうちに元の別れ道へと帰って来ていた。
「これは怪しい。キツネにつままれたみたいだ…」
 すると、その道しるべの辺りに、ひょいと狐が一匹飛びだして来た。何やらジッと
男を見ている。
「また騙そうってのか…。小癪なキツネめ」
 男はブルッと頭を振ると、すっかり酔いの醒めたところで良うく道しるべを確かめ
直し家の方向へと足を踏み入れた。
 ところが、どこをどう行ってもまた元の場所へ戻ってしまう。
 呆然としている所へ、またさっきのキツネが姿を現した。男の顔を見ながら何か言
いたそうにコーンと鳴いている。
「この野郎−−−人間様を馬鹿にしやがって」
 男は怒りに任せて狐に飛び掛かった。キツネも驚いて逃げ損なったか、うっかり男
に尻尾を掴まれてしまった。
「悪い奴だ。絞め殺してやろうか…。しかし今日は祝い事があったばかりだしな…無
下に殺生もできん。今回だけは勘弁してやろう」
 独り頷きながら、男はキツネの首根っこをつまみ上げると、思い切り尻を蹴飛ばした。

 キツネは恨めしそうにケンケン鳴くと、藪の中へ一目散に消えていった。
「イテテテテ…ひどい目に遭った」
「どうしたんだ?」
「山道で、ニンゲンが迷ってたんだよ。道しるべが曲がってたんで、同じ所をぐるぐ
る回ってるんだ。見るに見かねて、この道しるべは間違ってるよ…と教えてやろうと
したら、突然飛び掛かってきて、何の恨みか思い切り蹴飛ばしやがんのさ。あぁ、痛
い…」
「そりゃあひどい目に遭ったもんだ。大体ニンゲンなんて何考えてるか分かんない生
き物だからな」
「ほんとだよ。キツネの礼儀作法は通用しないな。訳の分からない事で、こんな目に
遭わされるなんて−−あぁ、首まで痛い」
「おっ、首筋の辺りにもアザができてる。それにしても親切にしてるのに、こんな目
に遭わされて、どんな気持ちだい?」
「うん、まるで人間につままれた気分だ」

                  (完)

2001年09月09日18時50分53秒投稿

S.S☆「服役上手」☆     あや太郎

 ある時、地方の村に、中央政府から役人がやって来た。
「あの青年を逮捕し、懲役五十年に処します」 村人は驚いた。まだ二十歳にもなら
ない青年には村人の知るかぎり犯罪歴も無く、生まれてこの方、村を出たことも無い。
「なるほど、彼自身は何もしていないだろう。しかし彼の父親が先日獄死したあの大
親分だったのだ」
 それは誰でも知っているマフィアの大物だった。懲役百年を課せられ、十年も立た
ぬうちに獄死した。 。血液鑑定の結果、この村の青年があの大親分の落とし胤だと
判明したらしい。「死ねば終わるというものではない。この国の法律には連座制とい
う厳粛な罰則があり、その家族、子孫が懲役や罰金を受け継ぐという厳しい掟があ
る。それでこそ犯罪抑止が出来ようというものだ。さあ。つべこべ言わず、潔く刑に服せ」
 役人はどこまでも横柄だった。
「分かりました」
 利発な青年は、周囲が驚く中、落ちついた声で答えた。
「よし。殊勝である。さぁ、ついて来い」
「その前にお聞きしたいのですが−−−私の父親だった人は、何才の時に刑に服した
のですか?」
                  (完)

2001年09月08日18時30分37秒投稿

S.S「律儀な服役」☆     あや太郎

 ある時、ある国で、多人数が殺される事件があった。
 事の起こりは生活に困り空き巣に入った男が発見者ともみ合ううちに殺害してしま
い、直後に逃げ込んだ宿屋に立てこもった事だ。ピストルを持った人質が抵抗し、そ
れを逆に殺害してしまうと、あとはまた一人殺し二人殺し…最後に警官隊と銃撃戦と
なり、無関係な市民まで巻き込んで十人以上の人間の命を奪ってしまった。
 正に悪循環を絵に描いたような悲劇だった。
 数々の偶然が重なった事実と腹を減らした家族の為という動機が情状酌量され、死
刑は免れたが、これでは犠牲者の遺族の恨みは晴れない。
 結局、空き巣への刑罰は、被害者ごとに十年ずつ−−都合百三十年の懲役と決まっ
た。
 空き巣は反省していた。止むにやまれぬ盗みとは言え、あまりに多くの人間を巻き
込んでしまった。もっと冷静な判断が出来なかったものか。もっと潔く捕まる気にな
れなかったものか…
 反省の日々は五十年の長きに及び、やがて服役囚は寿命尽きてこの世を去った。
 どれぐらいの時間が経ったであろうか−−同じ国の果ての果てに、一人の男の子が
生まれた。
 貧しいながらも平和な家庭で、その子はすくすくと元気で優しい人間に育った。
 そろそろ成人しようかという頃、中央政府から一人の役人が派遣されてきた。
 その役人は、その青年に会うと、辛そうな面持ちでこう切りだした。
「気の毒な事なのですが…二十歳になったら君を逮捕して中央刑務所に収監します」
 本人はもちろん、家族も村の人も驚愕した。何故そんな事になるのか?村を一歩も
出た事のない青年が、どこで何をしたというのか?
「最近の研究で…生まれ変わり遺伝子というものが発見されました。それを解析しま
すと誰が誰に生まれ変わったかが分かるのです。この青年は、数年前獄死したある空
き巣の生まれ変わりだと判明しました。気の毒ですが、刑期の残り…八十年分を償っ
てもらわねばなりません」「分かりました」
 皆が驚くほど青年は落ちついた声で答えた。「私には覚えが無くても、以前の私が
そんな罪を犯したのなら、やはり責任を取りたいと思います」
 あまりの潔さに役人もおののいた。
「刑期はまた八十年もあります。しかしすべて一時に服役する義務はありません。今
生は十年分だけ…という事も可能です。それも六十才を過ぎてからとか…」
「いえ、後顧の憂いを残さないためにも私一代で終わらせたいと思います。若いうち
に知らせてくださって良かった」
 青年は百才まで刑に服して、見事出所した。 めでたく社会復帰した老人の元へ取
材陣が殺到した。
「おめでとうございます。それにしても何故、見も知らぬ前世の罪を償おうと思った
のです
か?」
 老人は淡々とした表情で答えた。「刑期に利子が付くとイケないのでね」
                  (完)


−−−別パターン−−−

 男の子は明朗てせ利口な青年に育った。
 そんなとき役人がやってきて云々
「ふーむ…」
 憤り落胆する家族や村人達の前で、青年は暫く考え込んだあと、こう答えた。
「分かりました。潔く刑に服しましょう」
「そうしてくれるかね。有り難い…これで新刑法の建前が保てる」
「但し−−一括払いはキツ過ぎるから、分割にして下さい」
「分割?」
「そうです。今回の人生では取り敢えず、十年だけ刑に服します。そして次の人生で
も十年−−都合八回払いという訳です」
「ふーむ、仕方ないか…」
 役人は不満そうだったが、裁判ざたににでもなると厄介だ。
「それでイイでしょう。では早速、都へ上って指定の拘置所に」
「待った。…誰も今すぐとは言ってませんよ」
「えっ?」
「刑に服すのは…八十を過ぎてからにします。まぁ生きていればの話ですがね」
「それではもし生きていたとしても十年持つかどうか…」
「さぁ、それは司法省の責任でしょう。何とか九十才まで生き延びさせてもらわない
とね」
「こうなりゃ意地だ。役所を挙げて君を長生きさせてやる。覚えていたまえ」
 役人は怒りながら引き上げていった。
 村を挙げてヤンヤの喝采を送ったあと、それでも青年の友人が心配そうに訊いた。
「例え老後でも十年の刑期はキツいんじゃないか?近頃は平均寿命も延びてるし、本
当に刑務所で最期を迎えさせられるかもしれないぜ」
 しかし青年はフフフと笑いながら、目配せしてみせた。
「俺の寿命より、この政府の寿命のほうがもっと危ういよ」
                  (完)

2001年09月07日19時12分07秒投稿

S.S☆「カゲ腹」☆     あや太郎

 ここ京都の撮影所では時代劇大作の撮影が行われていた。
 タイトルは「切腹!」−−何かにつけ、責任を取らなくなった世相に対するアンチ
テーゼとして映画界の鬼才が放った問題作だった。
−−制作快調−−−テレビの前宣伝は賑々しく伝えていたが、実際の撮影は行き詰
まっていた。
 それもこれも制作費の問題であった。スポンサーに就いていた筈の何社かがこの不
況で次々撤退しはじめたのだ。制作費は投書見積もりの半額にまで落ち込んでしまっ
た。これでは主な出演者をノーギャラにでもしない限り、作品の完成にこぎ着けられない。
「もうこれしか無いか…」
 この映画に人生のすべてを掛けていた老監督の眼が暗く光った。
 撮影の半分が終了した頃、記者会見が開かれた。制作状況と撮影スタッフの意気込
みを伝えるためだ。
 席上にズラリと出演者が並ぶ。中でも前半部分の主役を務めた某大物俳優が会見の
目玉だった。日頃から撮影スタッフに辛辣な一言を浴びせる彼が果して何を言うか−
−芸能記者たちはワクワクしながら第一声を待ち構えていた。
「切腹というタイトルは、何かにつけ責任を取らなくなった現代日本人に対するアン
チテーゼでありまして…」
 先ず監督が概説する。その話が終わらないうちに、記者の一人が立ち上がった。
「○○さん−−ここまでの感触はいかがですか?」
 女性記者の質問に、俳優が目を伏せたままゆっくりと頷いた…かに見えた次の瞬
間、何と武者装束の彼の身体が机の上に崩れ落ちた。しかも有ろうことか、衣服を血
に染めて、俳優は絶命しているではないか。
 会見場に悲鳴が飛び交い、間もなく救急車のサイレンが交差した。
「死因は…腹が横方向に切り裂かれたものによる出血死と見られ…」
 脂汗を浮かべながら、救急医が説明する。
「腹が切られているって、どういう事ですか?」
 余りにも異様な死に様にレポーターも震える声で聞き返す。それに警察関係者が答えた。
「つまり、前もって切腹していたものと思われます」
 会見場は更に紛糾した。各マスコミが大物俳優の突然死を大々的に伝える。
 少しは国際的に知られてもいた俳優の「ハラキリ」は世界中の好奇心をくすぐった。
「切腹の動機は何か?」
 ワイドショーは延々と謎解き特番を流した。「カゲ腹を切ったんじゃないですか…」
 匿名でモザイクの入った撮影スタッフが音声を変えてそうコメントした。
「芸に行き詰まっていたようで、よくそんな話をしていたような…」
 何となく皆そう言われればそんな気もした。
「カゲ腹って何ですかぁ?」
 若い女性アシスタントが訊いた。
「ほら、時代劇で有るじゃない−−先に切腹しといて、殿様か誰か前でバタッと行くヤツ」
 若いコメンテイターが大雑把に解説した。
「あぁ…言いおわるとタイミング良く死ぬヤツね」
 実に味気ない。
 間もなく書き置きらしき物が俳優の部屋のパソコン画面から見つかった。しかもそ
れは何と彼のギャラと財産の一部を映画制作の為に捧げたい…という内容のものだった。
「しかし、彼みたいな年寄りががパソコンなんて…?」
 そんな取り巻きの声も大きく取り上げられる事はなかった。
 その間にも時代劇大作の撮影は続行され、切腹事件の謎も解けぬ内、ついに映画は
完成した。
 すでに話題騒然となっていた映画の完成に、以前に倍する取材陣が集まった。
「それでは後半の主役を務められました××さんに、今の心境をお話し頂きましょう」
 拍手と共に立ち上がるかと思った俳優の身体は、何とまた机の上へ前のめりにつっ
ぷした。そして例の如く血まみれと化した彼の死因は切腹−−
「動機は?原因は?−−いや、真犯人は誰だ?」
 またしても「自分のギャラと財産を映画の為に捧げる」という遺書らしきものが残
されていたが、無論もう誰も自殺とは信じない。
 物証は無いものの、あらゆる角度からの捜査はすぐに監督を有力な容疑者として割
り出した。
映画制作費の不足から話題作りの必要性まで、すでに世間の目は監督一人に集まって
いた。
「私は何も言いたくない。彼も又カゲ腹を切ったのだろう。なにせ、芸に行き詰まっ
ていたようだし…」
 どこかで聞いたコメントに、世間もいよいよ確信を深めた。
「監督−−ほんとにあなたは犯人じゃないんですか?」
 単刀直入にベテランの芸能記者が、逮捕直前の監督に突撃取材を試みた。
「今は何も言いたくない。それとも何か証拠でもあるというのですか?」
「いや、今のところ何もありません。しかし会見前にはいずれも会場を閉め切り、監
督とあの二人の俳優だけが中に入って、準備が出来てから取材者などが入って会見を
始めた。その直後に主演者がバッタリ…ですからね。あなたが切腹に見せかけたとしか…」
「馬鹿な。いくら時代劇だって、そんな派手な殺し方など…」
「しかし、ギャラや財産を制作費として寄付するなんて、都合が良すぎますよ」
「それほど意義ある仕事だったという事ですよ。
だからぜひ皆さんにもご覧頂きたい」
「そりゃあこれだけの騒ぎになってしまったんだから、見に来るでしょうが。あまり
にも血なまぐさいんしゃないですか、監督?」
「私は…映画人としてこういう名作を残しておきたかっただけです。作品を観てもら
えばすべてが分かる。私のやった事がすてべて分かるんだ」
「監督−−どうしても真実を言ってもらえないんですか?」
「作品を観れば分かると言っているでしょう。どうか皆さん、私を信じてください。
そして見に来て下さい…近日公開の最新作を〜…」
 絶句するなり監督が倒れた。腹に巻かれたサラシには染みだした血が−−。
 事件は迷宮入りとなり、映画は公開と同時に大ヒットした。
 監督と二人の名優には何よりの手向けとなった事だろう。何といっても三人が自腹
を切って作った映画なのだから…。
                  (完)

2001年09月06日16時02分44秒投稿

元姫路市民です。
9月2日 高砂寄席 桂米朝一門会 高砂市福祉保健センター中ホール
出し物
桂 歌々志 子ほめ
桂 米左 禁酒番屋
桂 小米朝 掛とり
桂 南光 素人浄瑠璃
中入り
桂 雀々 さくらん坊
桂 米朝 ぬけ雀

毎年恒例の米朝一門会。今年も何を演じるかは本番まで分かりません。これを「演目当日」といいます。約500人くらい入って満員でした。でも葬式の後見に行ってたのは僕くらいでしょう。

歌々志さんの子ほめ。確か3年前も雀喜さんの子ほめで始まりました。この噺は若手が演じてるのしか聞いたことないので上手いのか下手なのか分かりません。3年前の雀喜さんよりウケてたと思います。
座布団返しは歌々志さんではなく、名前も知らない人でした。でもこの人のカワイさに場内騒然!スポーツ刈ですが女の子のようなカワイさ。ゴマキ弟みたいなもんです。でも仕事はとばしませんでした。

初めてオペらくごを見ました。取り立ての服屋は洋楽が好きやから、洋楽の話しながら支払いの事をうやむやにしてしまう、という筋です。旦那が「モーツアルトでも語ったるわ」と言えば場内拍手喝采。モーツアルトの話で場内沸かせる噺家は小米朝さんか小枝さんくらいです。

今回の素人浄瑠璃は「腹をきったら浄瑠璃の塊がゴロゴロ出てきた」で終わる短い方でした。

雀々さんのさくらん坊。「あんまり考えずにボーッと聞いといて下さい。『おまえどないしたんや。頭に桜の木生やして』ねっあまり考えないでって言うたでしょ」。初めてこのネタを聞いたんですが、まあケッタイなネタですね。「桜大きなったなあ。体は大丈夫か?」
「体は別状ない」というくせに頭が花見できるくらい大きくなっている。いつ大きなったんでしょう?しまいに雀々さん「この男、自分の頭の池に飛び込んで自殺したんよ!」とヤケぎみに言うて舞台から降りました。それなら初めからせなんだらよかったのに。
米朝師匠は開口一番「あんなアホな噺はない。誰が考えたんか知らんけど」とおっしゃってました。
ぬけ雀は初めて聞いた噺。だからオチの「親に籠をかかせてしまった」の意味が分かりませんでした。隣のおばちゃんに聞くと、
「籠を描く、と籠をかつがせる、のかくがかかってると思う」とのこと。合うてますか?

2001年09月06日12時20分20秒投稿

S.S☆「三方一命損」☆     あや太郎

 昔、地方の奉行所に一人の若い役人がいた。 他に人手が無い事もあって、簡単な
吟味を担当させられる事になった。
 吟味所の土間に、二人の男が現れた。
「こいつが落とした三両を持っていってやったら、受け取らないって言うんです」
「一度落とした物を受け取れるもんか。お前にくれてやる」
「そんなもん受け取れるか。お前が引き取れ」
 妙な意地を張り合っている。
「えーい、もう分かった。この金はワシが預かって然るべき筋に喜捨しておく」
 訴え人が帰った後、役人は三両を懐に入れた。
「これが役得というものだ」
 続いて二人の女と一人の子供が現れた。
「私がこの子の本当の母親です」
「いいえ、私こそ本当の母親です」
 埒が明かない。
「よし−−二人でその子供の手を取り、引き合ってみよ。情愛の強い本当の親が引き
寄せるであろう」
「エンヤコラ…エンヤコラ…」
 壮絶な綱引きが始まった。
 子供が痛さに泣きわめく。そのうち、ガクン…と骨が折れるか外れるかする音がし
た。 子供はぐったりと動かなくなった。…何と、失神ではなく頓死していた。
 子供が泣けば手を放すと予想していた役人は大いに狼狽した。
 このままでは、子供の死に対して責任を取らなくてはならなくなる。そうなると出
世どころか明日からの生活が…。役人は若さに似ぬ一計を案じた。
「本当の親なら、ここまで無理に引き合う筈がない。このニセ者どもめ、奉行所をた
ぶらかしおって!」
 あたりに人けが無いのを確かめると、木刀で二人の女をあっと言う間に打ち殺した。
「三方一命損、か…」
 無意識にそんな言葉を口にしながら、さっさと死体を相討ちに取り繕い、番人を呼
んで片付けさせてしまった。
「可哀相な気もするが、どうせロクな奴らではあるまい」
 前途有望な若侍の将来がかかっているのだ。封建時代の人間らしく、そのあたりは
スッパリと割り切ってしまった。
 以後、若き役人は順調に出世し、この地方の奉行となったあと、江戸に呼び出さ
れ、時の将軍の片腕として町奉行職まで勤める事となった。
 何かの酒の席−−老いたこの役人がポツリとあの若気の至りを告白した。無論、物
騒な話は穏やかに、醜聞は美談に脚色されていた。いつしかその思い出話は、拾った
三両に一両が加わり、真の母親は子供の手を放し、共に名裁きとして後世に語り継が
れる事となった。しかし、「三方一両損」が果して「三方一命損」から来たものかど
うか、今となっては定かではない。
                  (完)

2001年09月05日18時27分50秒投稿

今日は、亀虫ぷっぷです。

●口ごたえ…目上の人に逆らって、言葉を返す事。(新潮現代国語辞典より)

ケイン・コスギ出演、H食品のポテトチップスのCM。
おそらく商品コンセプトが〈食べごたえのあるポテトチップス〉なんでしょぉ。
そこからの発想で「ポテトの口ごたえポテトの食べごたえ」というコピーが出て来た
と思うんですが、じゃがいもの人形のは非難の連呼であって口ごたえやないですね。
だいたい会話自体が無いのにそんなもんが存在する筈が無い。
「お前はそんなじゃがいもだからやらないんだ。」
「お言葉ですがねコスギさん、それはちょっとゴーマン・ミチコ。」
せめてこれ位の言葉のやり取りは必要や無いですか。

広告製作には色んな人間が関わる訳なんですが、このCMがON AIRされるまでに誰も気
ぃ付かんかったんでしょぉか?
デザイナーは堪忍したげて下さいね。大概阿呆ばっかりですからね。
企業の宣伝担当、全体を掌握してるはずのクリエイティブディレクター、現場監督の
アートディレクター、そして誰よりもこのコピーを考えたコピーライター。
こいつが一番罪深い。
自分が何を以て生業としてるかを考えたら赤面もんでしょ。
職業の資質に関わる問題ですな。
これでは仕事を通して全国ネットで無能を曝してるよぉなもんです。
ペナルティーの話も聞かんので全員これで納得してるんでしょぉね。
あるいは気付いてるけど、だぁ〜れも言わんとかね。

ほんまにこんなやっつけ仕事ででええのか?H食品とD通。

話替わってT富士の新しいダンス、これはよろしい。
強いて言えば、両手を顔の前でゆっくりおろしながら往年の脱穀機を扱うよぉな振り
の時…15秒スポットのラストの部分…の真ん中奥の髪の長い彼女、そぉあなたです。
ちょっと腰を横に振り過ぎやないですか?
ええんですよ、別にね、横でも縦でも斜めでもね。
ただ、ひとりだけ振りごたえが違うんや無いか、ちゅぅてね…。

2001年09月04日19時01分49秒投稿

S.S☆「昔に戻りたい」☆     あや太郎

「空気は汚れるし大地は破壊されるし、オゾン・ホールは拡大するし…」
 地球が青黒い顔をして喘いでいた。
「このまま、どうなってしまうんだろう…」
 物悲しい独り言は呻き声に変わっていた。
「白い雲、青い海、緑の大地−−−あぁ、昔に戻りたい」
 人間には聞こえぬ声で、地球は呻吟していた。
 その声は太陽系中に、いや、銀河系全域にまで響きわたった。
 それを聞いた他の星たちが言った。
「可哀相になぁ」
 そして今度は若い星たちが、生まれたばかりの星たちに囁いた。
「歳を取ると…みんなああ成るのさ」
                  (完)

2001年09月04日18時15分39秒投稿

今日は、亀虫ぷっぷです。

9月1日 TORII HALL 「第97回TORII寄席」

出し物

●「米揚げ笊」 桂 吉坊
●「桃太郎」  桂 しん吉
●「不明」   桂 米吉
●「いらち俥」 桂 吉弥
●「船弁慶」  桂 吉朝
●一門による座談会

吉朝一門会の第3弾。
当日、彦八祭りから流れて来た人がそこここに。
一杯機嫌でハイになってる団体さんもいてはりました。

声・見掛け共に中学生の吉坊さん、いっちょ前に二十歳やそぉです。
顔の面積が吉朝さんの半分くらい…いや、吉朝さんのほうが2倍なのか?
現在米朝師匠の元で内弟子修行中。
「米揚げ笊」は数年前の当会場であさ吉さんがとちった話。
しかも2回も…師匠が楽屋で聴いてるのに…。
吉坊さんは大過無く演じ終えました。
で、どっちが面白かったかと言うと、やっぱりそこは兄弟子の貫禄で引き分けやね。

内弟子修行が明けて取り敢えず一本になった生活苦のしん吉さん。
当会は初登場ですな。
「桃太郎」はほとんどの客が知ってるであろぉポピュラーな噺なんで、
もっと自分のギャグを盛り込んでも良かったんや無いですかね。
噛む処も多かった。
そないあわてて喋らいでも客は逃げまへんで…たぶん。

米吉さんは自作の新作でしたが演題が分からん。
なんや長い枕やなと思ぉてたら本編でした。
この噺、多少変えてはありますが以前吉朝さんが枕で使ぉてはった記憶があります。
まぁ師弟ですからどぉっちゅう事は無いんですけどね…。

喜丸さんとか雀松さんの得意ネタ「いらち俥」。
笑い処も豊富で面白い噺ですな。
上記の両人に比べて吉弥さんのはややソフトな感触。
声音、語り口の違いですな。
いや、それより師匠の性格の違いか?
そろそろこの人の会を覗いてみてもええかな。
三席聴いても後悔せんやろぉと思うよぉな気がせんでもない予感がひしひしと有りそ
で無さそでうっふん。

吉朝さんの「船弁慶」、実力通り達者やったのは言うまでもありません。
但し‘雀のお松’に関しては、森田氏の8月21日投稿にあるよぉに雀々さんにはかな
わんでしょ。
文枝師匠のにもね。
そらもぉ粘る粘る、濃い濃い、暑苦しい暑苦しい。
吉朝さんには決してこの人らのよぉにはやれんでしょぉな。
まぁやりたいとも思わんやろぉけどね。

一門の顔見せ座談会。
居並んだ中にあさ吉さんの顔が無いとなんかもの足りん。
オーストラリアに英語落語しに行ってるそぉです。
この人の場合日本語の方が先やと思うんですけどね。
えらい事になりゃなるもんです。

この度新しいお弟子さんが入門しました。
名前はまだ無い。
本名はあるんですよ、念のためにね。
その芸名を会場で募集、アンケート用紙に書いて提出しました。
もし採用されたら?
それやったらそれでええやないかい程度には感謝されるかも…。

2001年09月04日14時00分44秒投稿

「葉書的投稿」元ドンドコ掲示板〜勝手にランキング 
        8月発言件数〜  by 横山ママプリン
ペンネーム
発言数
---------------------------------------
あや太郎
*************************25
亀虫ぷっぷ
******6
会員番号245番
****4
横山ママプリン
****4
OTCは薬屋
****4
大島 紬
***3
元姫路市民
***3
やっぱりドンキー
**2
丸浜
**2
市川あや太郎
**2
たかさごの穴子
**2
下駄屋の喜六/きゅうす/14番森田/わがままのりこ/
愛しのLily/ヘーパイ/細川玉代
*1
-----------------------(敬称は略させてもらいました)------
そんなわけで吉例「掲示板発言件数ランキング」発表です
発言件数もまあそんな完璧なものではありませんあしからず〜
いやあこのめっちゃ暑い8月だったんですがみなさん
がんばったですなあ〜えええ?ランキングよりランニングでも
しろってですか?
<月別総発言数>
2000年
6月 380件
7月 271件
8月 218件
9月 189件
10月 186件
11月 144件
12月 127件
2001年
01月  96件
02月  69件
03月  83件
04月  72件
05月  61件
06月  71件
07月  70件
08月  64件

2001年09月04日12時19分12秒投稿

やっぱりドンキーです

26歳男性フリーター一人暮らしの人がラジオ相談されていました。
相談内容は、仕事は真面目にしているが認めてもらえず長続きしない。
仕事が続かないのでお金もなくサラ金3社から100万くらい借りている。
借金をきれいにして新しい人生を歩みたい。
仕事が長続きしないという理由で家を出されたとのこと。

相談者はなかなか弁がたちはっきりとしゃべっていました。
アドバイスとして、人間関係をうまくたちまわり自分の力を見直し
借金についてもまったく財産がないので破産宣告をうけることができる。

ちょっと待って。まず働き続けることをせずして破産宣告うけても
また同じ生活費の借金を作ることになる。
博打でできた借金なら博打を止めたら返済できるかもしれない。
サラ金に養ってもらってる状態から抜け出ることが先決であって、
生活のめどをたてるようどんな仕事でもがまんして続けなさい。
というべきでないかと思っていました。

サラ金のCMをみているとちょっと贅沢したい時に「計画的にご利用ください。」
という前提になっています。
かといって、本当に借金してまで鰻を食べたり旅行したりする人がどの程度いるのか?
今日食べるお米に困っていて借りる人に貸す場合どうい返済計画相談されているの
かとCMが流れる度に思います。

2001年09月04日11時06分36秒投稿

作文☆さんま、上岡の楽屋話☆     作・あや太郎

さんま「ごっつい火事やったなぁ。オレも気ぃつけんと『さんま焼ける』いうて
    笑いもんや。用心しとこ・・・くわばらくわばら、桑原カイコ・・・
    誰のこっちゃねん?」
上岡「ンチャー。さんま君、元気かえ?」
さんま「あっ!誰かと思たら・・・誰でした?」
上岡「冷たい奴やなぁ。君の心の師…龍ちゃんやがな」
さんま「ヒャーッヒャーッヒャーッ・・・冗談ですがな。僕が上岡師匠のこと
    忘れたりしますかいな。せやけど、鶴瓶兄さんは忘れてまっせ」
上岡「クソー…。古池から湧き出るメタンガスの泡みたいな声で『覚えてるよ』
   言うてたくせに」
さんま「そういう人ですわ。せやけど、また美味しい仕事で共演したら、
    いっぺんに記憶がよみがえるんですよ。えげつない人でっせぇ」
上岡「君も他人のことは言えんやろ。相変わらず告げ口させたら名人級やで」
さんま「そんな事より上岡さん・・・何で日本におるんです。こっそり帰国して
    世間の片隅でひっそり生きてるっちゅう噂は聞いてましたけど」
上岡「人をタコ君みたいに言いな。いや、実はな、市場調査を実行中やねん」
さんま「シジョウ調査て、何の市場です?」
上岡「他でもない、僕の知名度人気度人望度調査やがな」
さんま「あ、やっぱり芸界復帰の根回しでんな?いよっ、小ずるい!」
上岡「松鶴亭小ずるい・・・。いや、復帰と言うより、大阪市長として、
   どれぐらいの票を集められるか計算しとかんとね。供託金没収は辛い」
さんま「セコイ事を…。せやけど、何を『売り』にして立候補しまんの?
    やっぱり横山ノック路線の継承者としてでっか?」
上岡「それはツライなぁ。ロセンだけなら継承したいけど、あのイメージは払拭
   したいもんや。タコ失脚のほとぼりが冷めてから出よか思てんねんけどね」
さんま「冷たい人でんなぁ。ほんなら何を売り物にして立ちまんの?」
上岡「やっぱり長年にわたるアメリカ生活で得た知識と経験を生かさんとね」
さんま「一年行ってケツ割ったくせに…。いやいや、何も言うてません」
上岡「何も聞こえてません」
さんま「ほんで、どんな知識と経験を得ましたん?」
上岡「最大の収穫は何ちゅうても・・・野球観戦やね」
さんま「野球?そんなもん毎日テレビでやってまんがな」
上岡「テレビとナマとは違うがな。僕ら、イチローや新庄の活躍をナマで
   観てるんやでぇ。喫茶店の衛星放送で辛うじて観てるセコイ奴らとは
   ワケが違う。一緒にせんといて」
さんま「偉そうに…。いえ、何も言うてません」
上岡「そんな訳で、大リーグのイチロー、新庄を誰よりも知ってる日本人として、
   ほんまの野球精神とこれからのプロ野球のあり方を市民に説いて聞かせ、
   大阪の産業として発展させようという構想やね。まず分かりやすいキッカケ
   として今年の日本勢の活躍を紹介、解説、分析して上げよう」
さんま「まぁ大げさな。上岡さんの事やから新庄の話なんかさせたら
    止まらんでしょうなぁ」
上岡「いや、新庄の話はあんまり出ません。イチロー中心かな」
さんま「それは活躍の度合いによるんでっか?」
上岡「いや、イメージ的にねぇ。やっぱり選挙出馬の能書きとしてはシッカリした
   選手のほうがエエでしょ。新庄はちょっとアホっぽいし」
さんま「さすが上岡師匠、抜け目がおまへんなぁ。
    せやけど、よう考えたらオカシイでっせ。
   ゴルフ修行しながら、そないしょっちゅう大リーグ観戦できたんですか?」
上岡「実はな、ゴルフのほうはサッサと見切りつけて、野球ばっかり観ててん。
   特にマリナーズとメッツの試合はぜーんぶ観てる」
さんま「全部?そら辻褄が合いまへんで。あれ西海岸と東海岸のチームでしょ?
    どないして掛け持ちしまんねん」
上岡「そこらは飛行機の便が発達してるがな。何なら橋爪功に聞いてごらん。
   ちゃんと時刻表で辻褄あわせしてくれるから」
さんま「そんなドラマ見てまんのかいな。怪しいなぁ。第一こないして日本に
    帰って来てる時はどないして観ますの?」
上岡「そん時は、衛星放送でナマで観る。みんな信用せんかも知れんけどね。
   僕はテレビ画面を通って向こうへ行けるからね。大阪府知事に選ばれた暁には
   テレビ画面から直に市民の食卓へ」
さんま「要らんっちゅうのに。ほんまエエかげんなオッサンやで」
上岡「ほんで確認しときたいんやけど、僕ってまだ人気、知名度、人望ともに
   グー?チョキ?パー?」
さんま「パー。いやいや、冗談でんがな。人望度はともかく、知名度や人気は
    まだ有りますやろ・・・少しは」
上岡「あ、冷たい言い方。そんな言い方する子に育てた覚えは無い!」
さんま「あれえ?育てられたんやけどなぁ…。第一、上岡さんだって僕の喋り癖、
    告げ口癖を当てにして会いに来はったんちゃいますか。
    悪口でも何でも話題になれば選挙運動になるてなもんで」
上岡「ギクッ、鋭いな…。いや、確かに僕はクールでダンディなイメージがあるけど、
   決して根っからの変温動物とちゃうよ」
さんま「そうですかぁ?体温の変わらん冷血漢に見えますけど?」
上岡「アホなことを言いなさんな。現に今日かて、あの火事のニュースを聞いて
   君のことが心配で駆けつけたんやから」
さんま「何で心配してくれはったんです?」
上岡「新宿の歌舞伎町やろ?君の死に場所にピッタリやから」
さんま「ア、ア、アホなこと言いなさんな。まぁ確かに足を運ばんと言えば
    ウソになりますわ。知ってはるでしょう、上岡師匠。
    僕って淋しがり屋なんですよ。あぁ、小さな幸せが欲しい!…そんな
    ささやかな願いを叶えるために、つい無意識の内にお世話になる事も…」
上岡「せやから特定できん焼死体の中に君がおらんかと心配してたんやがな。
   まぁ生きてて何より」
さんま「ロクなこと心配しよらんなぁ。
    しかし風俗へ行ったときだけはホンマ気ぃつけよ」
上岡「さんま焼ける…だけでも格好悪いのに、行為の最中に焼けて、
   そのまんま黒焼きになったら目も当てられんでぇ」
さんま「せめてパンツ履いて逃げる途中の格好にして下さい」
上岡「よっしゃ。片足だけ履いて、ヘンな所にティッシュくっつけたままの焼死体」
さんま「もうミミズの黒焼き状態・・・ほっときなはれ」
上岡「君だけやないでぇ。隣のホテルでは、あの浜崎あゆみと長瀬某が重なり合った
   ままでコンガリと」
さんま「これがホンマのアユの姿焼き、ちゅうて!
    上岡師匠・・・気が済んだら、もう帰んなはれ」
上岡「待って。あの人も出したって。その様子を覗いてたポン引きのノックさんも
   焼け出されて、今際のキワに・・・」
さんま「何を言わはりました?」
上岡「♪マッチ、一本、火事の元。タッチ、一回、クビの元・・・」
さんま「♪焼けたサンマに味の素、タローの頭にカミの素・・・言うてる場合か。
    不謹慎な。小泉総理も沈痛な面持ちで会見してはりましたで」
上岡「左様左様。我々も追悼の念を表さんとイカンね。
   ・・・熱いのに良く焼けた。感動した。ご愁傷様!」
さんま「言うな〜〜!」

        −−−−− おしまい −−−−−


(代書:穴子  上岡さん、ほんまに何処に居てはんねやろ……)

2001年09月03日10時02分39秒投稿

S.S☆「神様の特許権」☆     あや太郎

 世は知的所有権ブーム−−−何でもかんでも誰かの特許・所有物になってしまいか
ねない勢いに、万物の創造主である神様も焦りを感じたものか、お忍びで降臨あらせ
られた。「ここが知的所有権とやらを申請する所かね。実は色々と登録しておきたい
物件があるんじゃが…」
「どれどれ−−−ほぉ、いろんな動植物の遺伝子ですね。でもほとんどもう所有権が
押さえられてますよ。原産地の分かってる物はその国で、改良された物は研究所や企
業が持ち主です。ウーン…もうめぼしい物は残ってないなぁ。お気の毒さま」
「何と−−そんな事が許されてよいものか。実は他でもない…ワシはすべての創造主
である神じゃ」
「えっ、神様?ほんとかなぁ…。でもたとえ神様でも登録申請が遅れたら駄目です
よ。この世界は早いもの勝ちですから」
「それは弱った…。仕方がないから、せめてワシ自身…つまり神の特許権だけでも押
さえておくことにしよう。さもないとワシまで自由を奪われてしまいかねん」
「あ、それでしたら、もう手遅れです。凡そ考えられる神様の特許は世界中の宗教と
各宗派がとっくの昔に押さえてしまってますから…」

                  (完)

2001年09月02日14時28分59秒投稿

S.S☆「支持率」☆     あや太郎

 とある国で、大統領の暗殺未遂テロが相次いでいた。
 ある時は狙撃、ある時は時限爆弾、またある時は食事に毒が入っていたり毒ガス弾
が放り込まれたり−−その度に実行犯は逮捕されるのだが、ほとんどがプロの殺し屋
やテロリストで、その結果カゲで糸を引く首謀者は判明せぬままだった。
 独裁政権でもあり、敵が多いのは覚悟していたが、これほど頻繁に狙われては堪ら
ない−−大統領は暗殺組織を一網打尽にすべく一計を案じた。
「…という訳で、君の催眠術の腕を借りたい。見事テロリストどもを一掃した暁に
は、政府公認の超能力者に指定しよう」
 そんな認定をしてもらってもしょうがないのだが、逆らうと自分の立場が危ない催
眠術師は素直にテロリスト逮捕の計画に協力した。
 時に、サッカー国際試合の大一番が行われようとしていた。この国では国民挙げて
サッカー好きだ。テレビ中継はほとんどの国民が観戦している。その試合中継の中休
みの時間にアトラクションと見せかけて、催眠術ショーを行おうというのだ。つまり
テレビ画面に向かって催眠術を掛け、危険分子を炙りだそうという訳だ。「さぁ、目
を瞑って…肩の力を抜いて…。諸君の中で…大統領暗殺に加担したり…それを支援し
たりした覚えのある者は…試合が終わり次第…速やかに自首するように…では目を覚
ましなさい…ワン・ツー・スリー…」
 果して試合後、警察本部から大統領の許へ連絡が入った。
「どうだ…自首者は出ているか?」
「ハイ、思いのほか効果があったようで…」
「よし。これで大半は逮捕できるな。わしも安心できるよ」
「それが…安心もしていられないかと…」
「どういう意味だ?」
「該当者が思いのほか多そうでして…」
「そうか。それで最終的には何人ぐらいになりそうだ?」
「この勢いで行くと、国民の…大半かと−−」
                  (完)

2001年09月01日18時16分00秒投稿

【end of file】